ゆ き と の 書 斎

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レビュー(映画)

2005年07月23日
「スターウォーズepIII シスの復讐」

リクエストにお応えして、スターウォーズ・シスの復讐の簡単な感想を。

つーちゃんがBBSで書いている通り、今回はおおむね満足できる出来でしたね。
タイトルの看板倒れ気味だった前作に対し、今回はちゃんとウォーズしています。(ここ重要)

あるいは、旧三部作DVDボックスで僕のスターウォーズに対する執心が成仏してしまったので、あまり拘りがなく、それゆえ平静に観れたのだろうか? (※ゆきと帳2004/09/26参照)

***以下ネタバレ含みます***


冒頭から戦争シーンで、ドゥクー伯爵を斬り捨てるなど早い展開。全体的に前作「クローンの攻撃」に比べると無駄で退屈するシーンが少なくてよいです。
(まぁあくまで「前作と比べて~」で、パルパティーン救出ミッションでのアナキンとオビワンのコメディめいたやり取りとかはなくてもいいと思う。あの会話で二人の関係などを説明しようとしているのはわかるが、もっと上等なやり方があるようにも思う。しかしこういうのは旧三部作でもあったから、あまり目くじらを立てるのも大人げないのか…)

新キャラ、グリーバス将軍がサイボーグのくせにゲホゲホとぜんそく持ちのように咳きこむのが面白かったです。
「ジェダイの帰還」以降、魅力的な新キャラがあっけない死に方をして観客を失望させるのが恒例になっているかのようなスターウォーズシリーズですが、今回はちゃんと納得いく散りぎわを見せてくれています。
ジェダイのナンバー2、メイス・ウィンドゥがどう散るのか心配だったのですが、しっかりパルパティーンを追いつめて、剣技においては最強であったことを証明してくれました。この辺は個人的にポイント高いです。

また旧三部作を観た人はパルパティーンが銀河皇帝になることは知っているわけですが、今回のエピソードで彼もけっこう危ない橋を渡っているところが面白かった。
彼のピンチは劇中で2回(3回?)あって、冒頭の救出ミッションでの戦艦墜落と、シスであることがバレてメイス・ウィンドゥと一騎打ちになる所。あとクライマックスでのヨーダとの一騎打ちを入れれば3回。
ヨーダとの対決はともかく、前2回のピンチはアナキンをダークサイドに引き入れるためだったとはいえ、一歩間違えば自分も死んでいたわけで、命張ってんな~と感心しました。悪の黒幕とはいえ彼の人生でもここがまさに「勝負時」だったのでしょうね~。
しかもそこまでして手に入れたアナキンもオビワンとの決闘に敗れてまさに死ぬ所だったわけで、パルパティーンも背中に冷たい汗が伝ったのではないでしょうか。
まぁアナキンもサイボーグ化して名実ともにダース・ベイダーとして復活、謀反の恐れもなくなって銀河皇帝としては結果オーライ、というところですな。

あと冒頭のドゥークー伯爵の両腕切断をはじめとして、けっこうグロいシーンが多いです。自分としては大歓迎ですが、人によっては引いてしまうかも。クライマックスでのアナキンの両手両足切断はちょっとヒドイよね。いや、何がヒドイって、ちゃんとトドメさしてやれよオビワン!「武士の情け」を知らんのか!
あ、ジェダイは武士じゃないのか。

ラストにはすっかりダース・ベイダーとして復活し、銀河皇帝と共にデス・スター建設を見守るアナキン。提督モフ・ターキンもいましたが、デス・スターが建設に20年かかるのはいいとして、モフ・ターキンは20年も前から提督やっていたのか。万年提督。

昔スター・ウォーズを観た時は、宇宙船の機種などは何百年も変化していないような印象を受けたのですが、今回のエピソードを観ると20年かそこらで戦闘機から大型戦艦まで新世代機に置き換わってしまったわけですな。現実の世界より変化が激しいような気がしますが…。あまりこの辺を突っ込むと「オビワンがep:Ⅳで老けすぎじゃないか」とかキリがないのでやめときます。

旧三部作からのファンの99%が「俺だったらここはこうする!!」的な一家言を持っていて、そのプレッシャーの中で作られたことを考えれば、納得のいく出来ではないでしょうか。