ゆ き と の 書 斎

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レビュー(映画)

2003年10月21日
「フレディvsジェイソン」「サラマンダー」他

 
・「フレディvsジェイソン」
 
予想以上に面白かったです!サービス精神満載で。
僕はどっちかというと「フレディ/エルム街の悪夢」派なんですが、対照的なキャラクターの対比によってジェイソンのキャラもより際立っていたと思います。
 
フレディ:夢の世界最強・ユーモアに富む・遠距離戦を得意としスピード重視、技巧派型・弱点は火
ジェイソン:現実界最強・冗談通じない・接近戦パワー型、不死身・弱点は水
 
…などの両者の特徴が観ているうちに自然と分かってくるように作られてて、両者の長所・短所が充分把握できた上でのクライマックスの全面対決はズバシュウ!ドガーン!とやっちゃってくれてます。
二大モンスターに狙われる側のティーンエイジャーたちのドラマ部分も、過去のエルム街にまつわる謎解きや、ヒロインの父親への疑心暗鬼などのサスペンスを絡めてちゃんと作られていてポイント高し。
最近嫌なことがあって気が滅入っている人はこれを観てスカっとするべし!
 

・「リーグ・オブ・レジェンド」
 
19世紀末を舞台に、名作「透明人間」「ジキル博士とハイド氏」「海底二万里」「ドラキュラ」などのヒーロー・ヒロインが集結、世界大戦を引き起こそうとする怪人「ファントム」を相手に世界中を駆け巡るという奇想天外な大活劇。
これも楽しめました!ただ上記のような名作や、19世紀の文物や科学技術などの背景をあるていど知っているといないとでは受ける印象がだいぶ違うかも。あとタイトルは原題の直訳「超人紳士同盟」の方がおぼえやすいしかっこいいと思うのですが。
私事ですが、僕が小学生の頃はじめてお金を親にせびって買った本がスチーブンソン「ジキル博士とハイド氏」。つーちゃんはH.G.ウェルズ「透明人間」。
なのでいろいろと思い出深いものがあります。
 
映画では、ネモ船長がインド人で、ヒンズーの女神カーリーを信仰。ノーチラス号にはICBMも搭載。恐るべしインド人科学!
最終舞台になるファントムの秘密基地にはブリキ製のパワードスーツも登場(あんまり活躍しませんが)。
ショーン・コネリー演ずるアラン・クォーターメインの「死期を悟った老いた虎は兇暴になり、最後の戦いに挑む」というセリフも印象深い。
ショーン・コネリーは僕の尊敬する俳優の一人で、「薔薇の名前」みたいな渋い作品に出たかと思うと同時期に「ハイランダー2」みたいなしょーもないB級映画に出てたりするのですが、その節操のなさにむしろ「本当に映画が好きなんだな~」という感じがして尊敬の念がいや増します。この人が出てる映画ならば映画そのものが面白くなかったとしても悔いなし。
 

*観たDVD*
・「サラマンダー」
 
映画館では見そびれていた作品の一本です。
~あらすじ~
ロンドンの地下鉄工事中に目覚めた火を吐く飛竜「サラマンダー」は瞬く間に繁殖し、人類は絶滅の危機に直面。20年後、砦にこもって細々と暮らす人々のところへ、アメリカ人のサラマンダー討伐隊がやってくる。彼等は長年の経験からサラマンダーを仕留める方法を開発。さらに多数のメスに対し、ただ一頭だけオスがいることを推論し、そのオスさえ仕留めればサラマンダーの繁殖を押さえられると考えた。そしてサラマンダーの巣となったロンドンへ向かおうとする。
 
これも予想以上に面白かった。というか恐かった!
こええ~。中盤、討伐隊の「アークエンジェル」がスカイダイビングで自由落下しながらサラマンダーにネットガンを打ち込もうとするシーンとか、ラストの15メートルの至近距離からサラマンダーの口の中にボウガンを撃ち込まなきゃならないシーンとか。
「俺だったら絶対失敗するぅぅ~」と思ってタマタマが縮む思いっす。
登場人物が比較的ふつうの人でスーパーヒーローじゃないので、いっそう「無謀なほど強大な相手に立ち向かう」感が出てます。
ああ~。今気付いたけど僕は「男気を試される」シーンにびびるな。
ホラー映画でどんなグロテスクな幽霊とか出てきても恐いと思わないけど、「竜の口に15メートルの距離から矢を放つ」のはいつか男としてやらねばならん時が来るようなリアリティがあるんだな。
昔は28歳になる頃にはキャプテンハーロックみたいな鋼鉄の男になれると思ってたけど、36になってもヘタレです。