ゆ き と の 書 斎

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2008年02月26日 FLASH ムービー制作の裏話

FLASHムービー「いきあたりばったりプラネット」感想くれた方、ありがとうございます~。
Windows環境でも問題なく見られたようで、よかったです~。
今回はこのムービー制作の裏話をば。


きっかけは、先月のオフの時に「ゆきとの書斎」をリニューアルしようと思って、「Bind for WebLife」というサイト制作ソフトを新たに買って、「新・ゆきとの書斎」を試作したことでした。

実は僕は10年ぐらい前にマクロメディアFLASHの一番最初のバージョンを買ったことがあったのですが、ほとんど使わずにお蔵入り。
5年ぐらい前にはつーちゃんにWEBデザインの研究用としてFLASH MXを買い与えたりしましたが、自分自身はFLASHを使ってなにかを作るということには興味が向かいませんでした。

前述のBindというソフトで作れるサイトのデザインがあまりにかっこよいので、「これにFLASHを加えればさらにカッコよくなるのでは~!?」と夢が膨らみはじめました。
先月末から今月初めにかけてのつーちゃんの腸炎&毒ギョーザ騒動でマンガの仕事への集中力がかき乱されたかわり、FLASHへの興味がいや増していき、アマゾンでたてつづけにFLASH関係の参考書を購入。
仕事中に5冊ほど読破。
最初のサイトデザインの補助としてのFLASHからはなれ、FLASHアニメ、ゆくゆくはインタラクティヴなFLASHゲームが作ってみたい!と夢は膨らむ一方。
(^-^;)

自分用にFLASHベーシック8を購入。
マンガの仕事が終わってからただちに習作作りに入りました。

最初に作ったのはジャジャトムのアニメーション。
初めて触るソフトなのでインターフェースもわからず、参考書を引き引き失敗の連続。
6時間ぐらいでうにうにループするジャジャトムが完成。

次に作ったのはドーバーデーモンというUMA。
シンプルなシルエットの形状なので形を描くのは簡単ですが、多関節キャラクターなのでインスタンスの中にインスタンスを作るという入れ子構造にする必要があり、それが理解できずにかなーり苦労。

次にモスマン、スカイフィッシュ、謎の2足歩行クリーチャーとそれぞれ違うアニメーションスキルを要求されるキャラクターを制作。
そしてかなりソフトの使い方が飲みこめてきたところで大型キャラ、フラッドウッズ・ロボを制作。
これは日本ではいわゆる「3メートルの宇宙人」として有名なフラッドウッズ・モンスターの最新解釈に基づいた再現図で、公式ホームページで見ることができます。(リンク)

こうしてリビドーのおもむくままにUMAなどを作ってFLASHベーシックの使い方がわかってきたところで、満を持してぷちガリィの制作に入りました。
ガリィの髪の毛とマントは手描きによるループアニメーションをする必要がありました。
学生時代にさんざんパラパラアニメは作りましたが、ループアニメというのは経験がないのでかえって大変でした。

さて、こうしてUMA軍団、そしてぷちガリィととりあえずキャラクターはそろいました。
これらを背景に配置して、簡単なムービーを試しに作ってみたくなりました。
そこでザレムを背景にガリィが立っているというムービーを作ることにしました。


これが下書きになったラフ。(笑)マンガ原稿の隅に落書きしたもの。

さて、ムービーを作る際に問題になるのは「音」です。
どんな優れたアニメーションでも音があると無いとでは雲泥の差になってしまいます。
最初は国内で有料の音源素材を探したのですが、銃声や爆発音にいいものが見つからず、Googleで検索してみると海外のサイトにフリーでいい素材が置いてあるサイトを発見。
ヘビィメタル/ハードロック系のループBGMもこのflashkit.comで調達しました。
安いサウンド編集ソフトも購入し、SEを加工。モスマンの羽ばたきの音などはかなり苦労して加工しています。

ムービーは作っているうちにどんどん長くなっていきましたが、本当にいきあたりばったりにやっていたので起承転結はなし。
単にFLASHのスキルを習得するためだけに作っているので、ストーリーもテーマもなし。
それでも簡単なアクションスクリプトを覚えるためにオープニングとエンディングを作ってみました。

オープニングの制作でぽわぽわを作ってボタンとして設置。
スクリプトstopでムービーを一時停止して、ボタンのgotoplayでムービー再生開始。
ちゃんと動いたのを見て「おお」と感動し、調子に乗ってエンディングにゆきとぴあのバナー、More Move、Escapeの3つのボタンを作った。
EscapeのUFOのボタンは最初の考えではFLASHムービーを終了させる、いわゆるQuitにするつもりだったんですが、ボタンを作ってから参考書にムービーを終了させるアクションスクリプトが載っていないことに気付き、とりあえず暫定処置としてムービーオープニングにリンクしておきました。(さっきアクションスクリプトの参考書を読んでいたらJAVAスクリプトでウインドウを閉じる方法が載ってました)

いいかげんに作ったムービーでも、オープニングとエンディングを作るとそれらしくなるから不思議。
(^-^;)

19日に担当のイトウさんと打ち合わせだったので、ここまで作ったものをパブリッシュし、CD-Rに焼いて持参。

打ち合わせから帰り、さっそくムービーの手直しをはじめてセーブしようとしたら、「アクセス権がないためセーブできません」というエラーが出る。
別名で保存しようとしても同じエラーが出て、結局手直し作業分の保存はあきらめてファイルを閉じる。
その後新規ファイルで別の作業をやっていたんですが、6時間ぐらい経ってから「いきあたりばったりプラネット」の作業ファイルであるsalem.flaがLANDISK内にないことに気付く。
青くなり、非表示ファイルを表示してみたり、検索してみたりしたんですが見つからず。
どうやら、作業ファイルが壊れて消滅してしまった模様。(T_T)
ここまで夢中で作業していたため、うかつにもバックアップもとっていなかった。
うわ~ん。orz
今まで、PainterやShadeでファイルの保存中にエラーが出てファイルが壊れるというのは何度か経験があったけど、アクセス権エラーで保存ができず、そのうえ元ファイルが消滅するというのははじめての経験。
ファイルを開いたままスリープしたのがまずかったのか…。
LANDISKから直接開いて作業していたのがまずかったのか…。
どちらもPhotoShopではふつうにやっていて問題がないんだけどね…。

その後、「いきあたりばったりプラネット」をつーちゃんにメールで送ってアップしてもらいました。

…というわけで、僕の生涯初制作FLASHムービー「いきあたりばったりプラネット」はあれ以上直すことができなくなってしまいました。
本当は、各部の細かいアニメーションの手直しや最適化、画面のマスク修正、バージョンチェッカーやローディング画面などやりたいことはいろいろ残っていたんですが…。
でもまあ、違う環境の方でもちゃんと見られるとわかって一安心です。
未熟な点は多々あると思いますが、僕はマンガのプロですがFLASHはド素人なので、ご容赦ください。