キーケースII of 茶房・風雲庵

レザークラフト作品ギャラリー

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このコーナーでは管理人が手作りした革小物を公開しています。

#0043 キーケースII


009.jpg2016.11.13うちの先生からの依頼で製作。11月6日ぐらいから開始して、1週間後の13日に完成。今回作ったキーケースは2代目になる。

と言うのは現在、うちの先生が使っている初代キーケースは今をさかのぼること6年前、レザークラフトを始めたばかりの私が手作りしたものだった。あれから6年も経っていることにもビックリだが、月日が経って先生が使うカギの種類も変わったらしく、今回新たなキーケースを作ってくれと手書きの設計書付きで依頼されたのだった。

たまたま私も個人的に、茶色のオイルレザーを使ってレザーバッグを作ろうとしていたところだったので、材料はそろっていてタイミング的にはちょうどよかった。しかしやはりと言うべきか、寸法まで細かく指定したうちの先生の設計図は一筋縄ではいかなかった。設計図を見ると一見単純な構造のように見えるが、内側のDカンを留めている根革の構造がちゃんと書かれていない。今回この部分が一番悩んだのだが、内張りと根革を一体化することで、部品点数と縫い代を最低限に抑えたのだった。

途中試行錯誤もあって縫い目がだいぶヨレてしまったが、結果的には設計図通りの構造・サイズ(幅7cm×長さ15cm×厚み2cm)で完成させることができた。今回コバの処理はコバインク+コバワックスで磨いて仕上げ。コバインク+コバワックス仕上げは、簡単にコバをピカピカにできて、薬品を塗ったようにならず自然に仕上がるのが良い。

ほぼ設計図通りに完成できたが、実際に使い勝手が良いか、かつ耐久性があるかどうかは未知数。これから先生に使ってもらって確かめるしかない。

001.jpg細かく寸法や構造や材料・色を指定した、先生直筆のキーケース設計図002.jpg使用する材料は茶色のオイルレザー。型紙を作ってパーツを切り出す003.jpgボディパーツの芯材として、今回は薄く丈夫なケント紙を初めて使った004.jpg背面には大きめのDカンが上下に、その間はベルトループになっている
008.jpg完成したキーケース。カブセの留め具には薄型のマグネットを使用006.jpg全体像はこんな感じ。オイルレザーはしっとりとしていて手触りが良い007.jpg内側ポケット構造。Dカンにフックをかけ、カギをポケットに入れる005.jpg一見するとスマホケースのような感じ。他にもいろいろと応用可能かも

本 体  …… オイルレザー 2mm 1.6mm
ケント紙 エスコードラミー茶 20/3 カシメ大・中 Dカン マグネット薄