トートバッグ of 茶房・風雲庵

レザークラフト作品ギャラリー

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このコーナーでは管理人が手作りした革小物を公開しています。

#0009 トートバッグ


023.jpg2010.01.18
「レザークラフトをはじめたからには、一度は気合いを入れたバッグを作らなければ!」というよくわからない情熱と、かつての「メディスンバッグ」や「サドルレザーポーチ」のリベンジを含めて、母親の誕生日プレゼントとして2009年12月から作り始めたトートバッグ。年を越した2010年1月18日に完成。

とりあえず私には(自慢ではないが)女性用バッグのことなんてさっぱりわからないので、デザインは日本の革職人ブランド「HERZ(ヘルツ)」のページで見つけたものを参考にさせてもらった。肩掛けできるよう持ち手を長くしたほかは、ほぼ忠実にデザインラインを再現している。

最初はすべて牛のオイルレザーで作るつもりだったのだが、ちょうどいい革が手に入らず、胴体部にはシボが深くて手触りが良いソフトバッファローを使ってオイルレザーと組み合わせることにした。この組み合わせはソフトポーチでやっていて(厳密にはサドルレザーとオイルレザーの微妙な色の違いがあるのだが)色合いが気に入っていた。

しかし今回はさすがに縫う量も多く、また技術的にもベロアの内張り、ヒモ芯を入れた持ち手、底の芯材やパイピングなど未体験技術がが目白押しで大変だった。胴パーツを中表(表側を裏にした状態)に袋状に内縫いし、底を縫いつけてひっくり返せばできるはず……と理屈ではわかっていても、完成の直前まで本当にできるのかヒヤ汗タラタラで作っていた。完成した時は嬉しさより、ほっとしてめまいがしたほどだった(笑)。

胴体部…… ソフトバッファロー 2mm
持ち手・底・ベルト部…… オイルレザー 1.5mm
フチ・パイピング・内ポケット…… リオソフトコガシ茶 1mm
内張り…… 中牛ベロア 0.5mm
底芯…… テキソン厚 0.9mm、床革 2.5mm
ジャンパーホック 底鋲 ファスナー ビニモ0番(ナイロン糸) 麻糸

001.jpgソフトバッファローを型紙通りに切り出す002.jpgバッファロー革はシボが深く、手触りが良い003.jpgリオソフトから切り出したパイピングと内ポケットパーツ004.jpgオイルレザーから切り出した持ち手・ベルトと底パーツ
005.jpg内ポケットを縫ってコバ処理し完成させる006.jpgベルト類は縫う前にコバ処理を済ませておく007.jpg底に貼る床革、芯材のテキソン、内張りのベロア008.jpgヒモ芯を入れて完成させたオイルレザーの持ち手
009.jpg底パーツを張り合わせた状態。山吹色の革がベロア010.jpg裏に底鋲を打ち、中に床革、テキソンを貼ってある011.jpg胴体部にベルトと持ち手を縫い合わせたところ012.jpg胴体の裏にもベロアを張り合わせる
013.jpgフチを縫い、中心と両脇にジャンパーホックを打つ014.jpg革が厚すぎてホックが留められず、穴を開けて対処015.jpg内ポケットがついている方の胴体裏側016.jpg底の周囲をめくり上げ、パイピングを接着する
017.jpg胴パーツを中表に縫い合わせた状態018.jpgさらに底パーツを合わせて縫い合わせる019.jpg中表ですべてのパーツが縫い終わった状態020.jpg手袋をはめた手で力を込めつつ慎重に裏返す
021.jpg内側から手を入れて形を整える022.jpg内ポケット内部には作った証明のスタンプ024.jpgアラが見えることもなく、案外うまく仕上がった025.jpg側面から見たところ。無事完成してほっとした