ゆ き と の 書 斎

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近況 2008年

2008年09月16日 銃夢LO-12巻の制作裏話など

9月最初の書き込みです。

銃夢LO-12巻、楽しんでいただけてるでしょうか。(^_^)
今回は、簡単に12巻の制作裏話などを書いてみたいと思います。

・ガリィvs.ムバディ&S.ノヴァ
これは最初の構想にはなかったエピソードでした。
ご存じの通りムバディもS.ノヴァもZOTTにエントリーしているわけではないので、このまま順調に試合が進むと、ガリィ達は彼らと戦う機会がなくなってしまいます。
それに気づき、急遽こういう形で再戦&リベンジというお話になりました。


・ガリィの寸止めパンチ
パンチの発射から到達までホントは60ページぐらいかけて描きたかった。
週間連載ならともかく、月刊連載ではさすがに間が持たないのでやめました。
(^-^;)


・ムバディの回想シーン(Dr.ヴァレスとの冥王星での対決)
これはムバディ初登場の時から考えていたエピソードですが、なかなか出す機会がなくて、やっとここで描けました。

> Ivanさん
> しかし「宇宙ムバディ」のヴァレスのデザインはイメージだけでテキトーに描
> かれたものだったんですね…(笑)。

「宇宙ムバディ」はフィクションのTVドラマですから。(^_^)


・ガリィの新ボディ&新コスチューム
しっぽがこれほど物議を醸すとは思いもしませんでした。(^-^;)
これは「萌え」とかを狙ったわけではもちろんなくて(そもそも僕は萌えとかよくわかりませんから…)この発想の根っこはツングースカのデザインにさかのぼります。

> ゆうゆうさん
> 木星のツングースカにもしっぽがあったので
> その名残でしょうか???

するどい!!その通りです。
10巻のサブタイトルにもなったムバディのセリフ「虎の尾を踏むとはまさにこのこと!!」を言わせたいがために、ツングースカにしっぽをつけました。
ツングースカのしっぽには誰も反応しなかったのに、なんでガリィのしっぽにこうもみんな反応するのか、ちょっと僕には謎ですねー。
ガリィのコスチュームのテクスチャーなど、あちこちにツングースカの影響が出ています。
しっぽはツングースカのパワーを受け継いでいることをデザイン的に象徴しています。
後ろの「猫の妙術」のエピソードにもかかっています。


・金星シードチームのオムデュフー
最初の構想では、金星チームはキャラクター性のない怪物だけでサクッと描くつもりでした。
しかし担当のイトウさんに「それでは消化試合になってしまってつまらないのではないか」とつっこまれてしまい、
「昔の聖闘士星矢の敵みたいに、最初は顔が影で見えなくて目がビカッて光って現れるんですよ!!」とか馬鹿話をしている中からふくらんでアドリブでできたキャラです。
どんどん予想していない方向にふくらんでいって苦労しています。
成果は次の13巻で明らかになるので、楽しみにしていてください。


・空手大戦争
2005年の映画「妖怪大戦争」のCMを見て、「カラテ大戦争だっ!!」( ゚Д゚)くわっと思い立ち、それ以来いつかやろうと暖めていたエピソード。
大量の空手家が出て大乱戦するので、絵が大変になることはあらかじめ覚悟の上でやったのですが、作業は大変だったけど楽しかった。
このエピソードで、最初はカラテ軍に三人の新キャラがエントリーする予定でした。
防御の堅い甲殻空手の人と、地面に潜るドリル空手と、空を飛ぶ怪物タイプの空手家。
しかしドリル男はアニメのグレンラガンで先にやられてしまったので没。
空を飛ぶやつは最後まで出すかどうか迷ったのですが結局ページを食いすぎるので没。
かわりにアドリブで描いたエキストラの中からかっこよかった徹甲館の羅姦を採用。
最初の構想とキャラクターが変わってしまったので、このあとの展開にもいろいろと影響が…。


・猫の妙術
この原話を初めて読んだのは川村君と銃夢の小説を作っていた頃だから、10年ぐらい前になりますか。
いつかマンガで描きたいと思っていました。
ただ実際に描こうとするとページ配分の問題からかなり話を省かなくてはならなくなり、苦労しました。
空手大戦争の進行と同時に描くため、ページのやりくりが苦しくて、一時は猫の妙術のエピソードを入れることを見送ることも検討しました。
意外に受けがよいみたいなので、無理をおして描いて正解だったみたいですね。

 

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