ゆ き と の 書 斎

気まぐれゆきと帳過去ログ一覧

近況 2008年

2008年06月15日 BBSのレスなど。

6月最初の書きこみです。

今回は〆切が早い上、ネームが二転三転して自信喪失するほど苦労し、ちゃんと原稿が上がるかどうか自信ありませんでした。
しかし作画は思いのほかスム~ズに進行し、〆切前日に原稿を上げることができました。
よかった~。
しかし安心するのもつかの間、今年は〆切が早い月が三回もあるんだよな~。
考えると憂鬱になるので、考えるのはやめよう…。

仕事中に秋葉原で無差別殺傷事件の報。
犠牲者の方のご冥福をお祈りします…。
犯人の掲示板の書きこみなど、知れば知るほど腹が立つね~。
いびつに高いプライドと裏返しの劣等感。
底が浅い典型的なクズ野郎。だが…
このていどの人間はそこら辺に普通にいるけど、これほどの凶悪事件を起こすことの間に飛躍がある。


> BBSへのレス

> バーサーカー佐藤さん
> ゆきと先生がEdgeⅡに掲載した戦国風甲冑武者ですが、
> あのキャラに名前ゎ有るんですか?

名前は別にありません。製作中は「アサルト侍」と呼んでました。


> LONさん
> 某週刊誌で本に書かれた呪文を唱えて魔物が戦う漫画を連載していた作家が
> 自身のカラー原稿を紛失した問題で出版社を提訴するという事件が起きました。


マンガ業界の中では、原稿の紛失事件というのはけっこう頻繁に起きています。
ただ、たいがいは内々に処理され和解に至るのが普通なので、人気作家が編集部を訴えて記者会見までするというのは異例ですね~。
原稿の紛失という物的損害以外に、編集部との人情的な確執やこじれがよほど大きかったんだと思います。
僕もかつて原稿紛失で角川を訴えたことがありましたが、今後角川で仕事ができないことを覚悟の上で訴えたわけで。
ついこのあいだも、紛失したと思っていたスケッチブックが8年ぶりに戻ってきたなんてことがありました。
これは厳重注意ですませましたが。

僕もデビューは小学館で、駆け出しのころはサンデーに短編を持ち込んでいたし、小学館に連載を持っている作家さんの所に臨時アシスタントに行ったりしました。
なのでまったく人事というわけではないのですが…、アシスタント先の先生などによるとサンデー編集部の評判は当時から悪かったですね~。
(僕がアシスタントに行っていたのは1989~90年。約20年前。)

>J-CASTニュース:週刊サンデーに漫画家続々苦言
(リンク)
上の記事などによると、編集者に相当ひどい事を言われた作家がたくさんいるようですが…。
僕自身は編集者にひどい扱いを受けた経験がないので、あまり実感が湧かないですね。
ただ、僕だったらひどい事を言われたら絶対に黙って言いなりにはならんですね。

それにしても、上の記事にあることが本当だとすると、小学館の編集者がマンガ家を道具扱いすることにどんなメリットがあるのかと考えてしまう。
契約でがんじがらめにする欧米と違って、日本の出版界なんてのは義理人情の世界。
契約的にいいかげんでもうまくビジネスが回っているのは、人間の信頼関係を大切にするから。
サンデーが左うちわで儲かっていて作家を使い捨てにしてもいくらでも補充がきくというのならともかく、現実は逆だし。
編集者がどうがんばったって漫画は描けないんだから、マンガ家は大切にしたほうがいい。
この件がマンガ界全体のイメージを落とし、マンガ家を目指す若い子の気持ちが離れてしまわないかが心配です。

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