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2002年08月09日 唯一の金縛り(?)体験

数少ない僕の好きな邦画の一つ「魔界転生」DVDゲット!!
「トロン」のサウンドトラックが売ってたので思わず買ったら、今話題のコピーコントロールCDでした。ちとショック。べつにCDコピーしたりパソコンで再生したりしないけど。
 

さて、表題の「唯一の金縛り(?)体験」にいきます。
 
***
 
銃夢連載が始まる何年か前だから、たぶん87年か88年の春先だったと思います。
その当時はまだ実家に両親、ツトムと同居しておりました。
二階の自室で寝ていた僕は、深夜にふと目が覚めました。
 
家はし~んと静まりかえっています。
もともと田舎なので夜は静かな場所ですが、犬の鳴き声ひとつしません。
 
僕はふとんをかぶった姿勢のまま、再び眠くなるのを待ってました。
すると。
 
「みしり。」と階段を踏む音がしました。
 
ぼくは、「ツトムがトイレにでも行ってたのだろう」と思いました。
 
「みしり。」
 
しかしそれにしては。
やけにゆっくりと階段をあがってくる。
 
「みしり。」
一段一段、30秒ほども間をおいて階段をあがってくる。
おかしい。
まさか泥棒…?
 
「みしり。」
 
ゆっくりと、慎重に、しかし確実に「何者か」が階段をのぼってくる。
 
「みしり。」
 
ついにそれは階段をのぼりきり、踊り場に立った。
踊り場からは、右手に僕の部屋、左手にツトムの部屋、正面にベランダのドアがあります。
僕は疑心暗鬼にありながら、まだ「それ」が寝ぼけたツトムである可能性を捨てきれていませんでした。
これでツトムの部屋の戸が開けば、どうということはない。僕の早とちりですむ。
僕は「何者か」の次の動きを耳をすませて待ちました。しかし…。
 
どうした…?
動かない。
30秒、1分、あるいはそれ以上の間…。
いったい何してるんだ?
その異常に長い「間」が、僕の疑念を増大させます。
すると…。
 
「ごろ。ごろ。ごろ。」
 
僕の部屋だ!
 
僕の部屋の引き戸をゆっくり、ゆっくり、開ける音。そのかすかな振動までもがまくらもとに伝わってきます。
 
やばい!
これは尋常じゃない!
強盗!?だとしたら一階で寝ている両親はもう殺されてしまったのか!?
いやいやいや、うちの親父とカーちゃんはそんなタマじゃない。万が一やられたとしても物音ひとつ立てずにやられたりするか?……
 
僕はふとんをかぶったまま、様々な可能性に思いを巡らせました。
 
「みし。」
 
やばい!来た!
僕の部屋の床に踏みだす音。
部屋の戸口から僕のまくらもとまではわずか3歩ほど。
 
「みし。」
 
そいつはゆっくり、忍び足で近付いてきます。
 
「みし。」
 
ああああ!まくらもとに立ってる!!
こいつは、こいつは強盗なんかじゃない!!
俺を狙っているんだ!!
しかし、恨まれるような覚えはない!!
とにかく!!
とにかくこのままじゃまずい!!
 
強烈な気配というか悪意を感じました。
そいつは僕のまくらもとに立ち、斧を今にも降り下ろさんとしている(ような気がしました)。
 
何かアクションを起こさなければ!
もう手後れかもしれないが、何かしなければ確実に殺られる!!
 
「あっ!!」
変な声がノドの奥から発せられました。
とたんに、周囲の空気が変わりました。今まで部屋を圧するばかりだった気配がありません。
ふとんから跳ね起き、周囲を見回しました。誰もいません。
部屋の引き戸もしまったままです。
 
翌日、家族の者に、深夜僕の部屋に来なかったか確かめましたが、もちろん誰も来た者はいませんでした…。
 
***
 
これが僕の「唯一の金縛り(?)体験」の全容です。
金縛りに(?)がついているわけは、この体験中僕はずっと寝たふりしていて自分から動こうとしなかったので、金縛り状態だったのかどうか確証がないためです。
(^-^;)←ヘタレ
 
また、この体験中は「何者か」が幽霊や宇宙人かもしれないとはつゆとも考えず、現実的な人間だと考えていました。(ツトムの復讐ではないかと…。つーちゃんすまん)
後になってなんら物的痕跡がないことから超常的な現象なのかな、と思いましたが…。
 
数年後、講談社ブルーパックスの「怪談の科学」(中村希明著)という本で入眠時幻覚という症状を知り、ここに載っている事例があまりに僕の体験と類似しているので、残念ながら(?)僕の体験は心霊体験ではないと確信しました。
でも体験してる最中は本当に怖かったんですよう。(T_T)
 
タイミング良く朝日新聞の健康相談に金縛り・入眠時幻覚について載ってます。↓
http://www.asahi.com/life/health/soudan/jh020810.html

 
※現在はリンク切れ。

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