11月2日に行った『東京モーターショー2017』の疲れも取れてきた11月7日、栃木県は那須町にあるという「黄金の巨大神像」を見に行ってきた。前回に引き続いて栃木ツーリングだが、前回の『バイク神社・源三窟ツーリング』が今年6月で、諸事情あって実に4ヶ月もバイクを放置してしまった。雲ひとつない秋晴れが続く11月、さすがにそろそろ走らねばバチが当たるということで、那須にあるという怪しい巨大神像を目的地に定めた。
さて久しぶりのツーリングとなってしまったわけだが、実はその間、バイクツーリングのためにいろいろと仕込んでいたのである。
スローウエアライオンのブーツまず6月にバイク用ライディングブーツを新調。これまで6年ほどはいていた安物ブーツはソール回りがボロボロになってしまったので、もう少し良いブーツを買おうとネットで調べてみた。人から「ペンギンみたい」と言われる私の超絶ド扁平足でもはくことができて、かつ脱ぎやすいようサイドジップ付きのブーツが理想的だ。有名なレッドウイングやドクターマーチンなど海外ブランドは総じて幅がせまく、私の足では入らなそうなので却下。結果、「日本人の足に合わせた(幅の広い)木型を使っている」という国産ブランド、スローウエアライオンに決定。ここのブーツはバイカーからの支持も多く、また公式サイトで購入してサイズが合わなかった場合、1度だけサイズ交換してくれるという保証付き。サイドジップも付いているクロムエクセルレザーのミッドブーツを購入した。
ところが最初に注文したサイズが小さすぎて、まったく足が入らない。スローウエアライオンの公式サイトには、非常に丁寧親切にサイズについての説明があり、実際にスタッフがはいているブーツと足のサイズまで書かれている。それをしっかり見て注文したつもりだったのだが、私のペンギンのような足の幅は、日本人の平均も常識も超えていたようだ。やむを得ずひとつ上のサイズに交換を申し込むと、メーカーの方はとても迅速な対応で交換してくれた。ところが交換してもらったサイズでも、まだ足がギュウギュウ。
ユピテルのバイクナビ、MCN45siさすがに2度は交換してくれないので、あとは自力で何とかすることに。革というのは伸びるので、シューズストレッチャーというものを使えば自分でサイズを広げることができる。アマゾンで購入したコロニルのシューストレッチャー、そして革を伸ばすダスコのレザーストレッチスプレーを使い、数日かけてブーツの幅を広げることに成功。無事、私の超絶ド扁平足にピッタリフィットするブーツに仕上がった。クロムエクセルレザーは足に吸い付くようにフィットし、かなり重いブーツにもかかわらずあまり疲れを感じさせない。
続いては私がツーリングで愛用するバイクナビ、ユピテルのMCN45siの地図を最新のものに更新。ところがここでもトラブル発生。購入した地図データ入りのSDカードを挿して更新しようとするも、エラーが出て進まないのだ。何度試してもダメなのでユピテルに連絡し、初期不良と言うことで新品に交換してもらったところ、今度は一発でインストール終了。ユピテルのサービスセンターにも、お盆休み前にもかかわらず迅速に対応していただいた。
地図データの違いはちょっと走っただけではわからないが、今回の更新ではメニューのデザインや、取り締まりエリアの表示なども新しくなっていてわかりやすくなっている。
HDR-AS300R。防水ケースとリモコンそして『東京モーターショー2017』での撮影に使用したソニーのアクションカム、HDR-AS300R。これまではJVCのアクションカム、GC-XA1を使ってきたが、画質もショボくてバッテリーが1時間ぐらいしか持たないなど、最近はさすがに時代遅れ感をヒシヒシと感じていた。現在アクションカムと言えばGoPro1強だが、手ブレに強いという性能、今年の春に購入したコンパクトデジカメ・ソニーDSC-WX350とバッテリーの互換性があること、手元で操作できるリモコンがあることなどを理由にHDR-AS300Rを購入した。
実際に撮影したものは次ページの動画を見てもらうとして、とにかくバッテリーの持ちが素晴らしい。バッテリーひとつで3時間以上録画できるので、日帰りツーリングなら予備のバッテリーひとつあれば充分撮影できる。また手元リモコンの使い勝手もまずまず、こちらは3時間くらいでバッテリー切れになってしまうが、リモコンを使わずとも本体だけで撮影できる(リモコン代わりにスマホも使える)ので、そんなに問題ではない。手元でカメラの電源オンから撮影開始までできるのは、実にラクチンそのものだ。
さて前置きが長過ぎてしまったが、雲ひとつない秋晴れの晴天となった11月7日朝、ブーツ・バイクナビ・アクションカムなどしっかり準備し、満を持して出発した。朝方はやや寒く、高速道路上は風が強かったものの、日差しは暖かかく日中は過ごしやすい1日だった。
今回の目的地は東北道・那須ICのすぐ近く。なので、いつも通りの常磐道〜外環道〜東北道ルートを走っていく。東北道の入り口でちょっと渋滞があって30分ほど遅れたので、東北道の上河内SAで早めの昼食。那須ICを降りて下道を走ること10分、午後1時ごろにあっけなく目的地に到着した。かの巨大神像のある『神命大神宮・那須別宮』である。
実は、以前から那須に巨大な黄金像があることは知っていた。しかし今まで行かなかったのは、そこが新興宗教の建物だと聞いていたからである。うっかり行って勧誘されるのも面倒くさいと思って避けていたのだが、前回、那須屈指の珍スポット・ピラミッド温泉も行ってしまったし、栃木の珍スポットシリーズを極めないわけにもいかない。というわけで、今回は覚悟を決めたのである。
『神命大神宮』の場所はすぐにわかった。大きな和風の建物の向こうに、さらに巨大な岩のオブジェがそびえ立っているのが目印だ。塀の上に掲げられた看板には、この神宮の「ご効能」が並んでいる。早くも新興宗教の香りがプンプンするが、気を取り直して入り口へと進む。
正門となるコンクリの鳥居をくぐると、左手に受け付けがある。大人ひとり1000円払い、さらに紙に住所氏名を書かされ、受け付けの巫女さんから参拝順路の説明を聞く。入場料は高いし前置きが長いが、ここでしか見られない巨大神像が奥で待っている。とりあえず最初に「外拝殿」へ行けと言われたが、早くも黄金の巨大神像が目に飛び込んでくる。上半身しかない珍しい像だが、とにかくデカイ。像の後ろの岩屋オブジェが高さ30mもあるらしいので、巨神像も25mはありそうだ。
さて「外拝殿」に入ると、ガランとした中にあるのは金属製の賽銭箱とテーブルだけ。奥にはガラス張りの建物があるが、結局本尊も何もない。特に見るものもないので次の順路へ。参道をまっすぐに進み、巨神像の前を通って小さいほこらまで歩く。ここはタケミカズチを奉ったほこら。続いて右手に進むと、アメノウズメを奉ったほこらがある。こんな感じで、敷地内に日本神話に出てくる神さまを奉ったほこらが点在している。この日は私以外に参拝客はまったくおらず、貸し切り状態だった。