ページ3 of 茶房・風雲庵

黄金の巨大神像ツーリング
栃木県那須郡那須町 神命大神宮・那須別宮

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2017年11月7日 木城ツトム

023.jpg御神水の池をぐるりと回って巨神像の奥に進むと、岩屋に入る入り口がある024.jpg岩屋の入り口はなんと自動ドア。中は4階建てでエレベーターで上れる025.jpg岩屋に入ってすぐ、1階にあるアマテラスの祭壇。ここは順路に入ってない026.jpgエレベーターもあるが、ここは怪しい階段で上へ。中はキレイに保たれている
027.jpg岩屋2階の資料展示室。祭りに使われた着物や、昔の写真が展示されている028.jpg「国宝」と書かれた安っぽい黄金の太刀。国宝なのにぞんざいなあつかい029.jpgこの団体「神命愛心会」の主催者、小松神擁の著書。新興宗教の教祖らしい本031.jpg4階は「レインボー特別室」。お偉いさんがやって来た場合の接待室か

そもそもこの『神命大神宮』というのは、昭和51年(1976年)に小松神擁(しんよう)というおばさんが創始した、アマテラスや日本の神々を奉る新興宗教だとのこと(公式サイトより)。ここ「那須別宮」以外にも東京都大田区に本社、さらに北海道や関西、九州にも分社があるという。しかし正式な神道の神社ではないため、今ひとつ歴史も様式も感じられない。全体的にチープ感があふれているのだ。

展示室を出て、さらに上にのぼっていく。次は3階、ドームシアターという施設で、本来なら神話の世界を映像で流しているらしいのだが、残念ながらこの日はやっていなかった。参拝客が少なすぎるせいか、実に残念。

やむを得ず閉め切られた3階を過ぎて、その上の4階へとのぼる。4階の部屋「レインボー特別室」は、天井にシャンデリアが飾られた、ホテルの結婚式場のような場所だった。特別な来客用の空き部屋なのか、テーブルとイスが何組かと、ついてない液晶テレビと受け付けがあるだけ。

さていよいよ岩屋の屋上へと向かう。2階分ぐらいの階段をのぼると、屋上への出口から順路の最終地点、アマテラスのほこらにたどり着いた。しかしほこらの扉は閉まっていて、どうにもお参りする気になれない。そこからの見渡せる景色もなかなか良いが、さらにこの上に「パノラマ展望台」がある。らせん階段で3mぐらい上にのぼると、地上30m、岩屋の最上部に到着した。ここから一望する那須の景色はさすがに素晴らしい。

「パノラマ展望台」で素晴らしい景色を堪能していると、森の中からひょっこりと、緑色の大きな観音像が頭を出しているのに気がついた。距離的にここ『神命大神宮』からかなり近い。この観音像は「みろく愛光会」という団体が建てた「みろく大観音」というものらしい。ピラミッド温泉といい、怪しいものはなぜ那須に集まるのか??

032.jpg順路の9番目、最後のほこらは天岩戸を模したもの。アマテラスを奉っている033.jpgアマテラスのほこらから、さらに螺旋階段で上にのぼってパノラマ展望台へ034.jpg岩屋の屋上、パノラマ展望台からの景色。紅葉した那須の景色を一望できる035.jpgパノラマ展望台。高さは地上30m、那須の景色を360度ぐるりと見渡せる
036.jpg景色を見てたら観音像を発見。近くにある「みろく大観音」というものらしい037.jpg岩戸を開くタヂカラオの巨大神像を地上から。高さは25mもあるという038.jpg神命大神宮に行く道中の途中にある土産屋「お菓子の城」那須ハートランド039.jpg「お菓子の城」那須ハートランドと同じ敷地にある、温泉施設「源泉 那須山」

ここ『神命大神宮・那須別宮』は、かつて『甦(き)みの湯』という温泉施設までやっていたのだが、これまた残念ながら今はもう運営していない。そういえば駐車場に屋内プールのような建物があったが、あれが温泉だったのか。

見るものも見たので『神命大神宮』を後にし、近くにある日帰り温泉に寄って、いつものように汗を流してから帰宅する。ここから東北道・那須ICまでの道中に『お菓子の城・那須ハートランド』というところがある。ここはお菓子の工場とお店が一緒になったオミヤゲ店なのだが、広大な敷地の中に『源泉・那須山』という日帰り温泉施設があるのだ。さらに同じ敷地に植物園まであるのだが、今回はとりあえず温泉へ。

大人ひとり870円(平日)とちょっと割高だが、施設は新しくきれいで、ロッカーなどにもお金はかからない。内風呂には大きなヒノキ風呂、外に露天風呂とサウナ。特にヒノキ風呂は30人くらい入っても余裕がありそうな大きさで、ヘタに小さい湯船をたくさん設置していないところがいさぎよく、のんびりゆっくりと入ることができた。ここは源泉掛け流しなのに湯の温度が高めで、露天風呂でもぬるく感じることはなかった。なかなか良い温泉だった……のだが、風呂からあがると、ほほや鼻がヒリヒリして目が真っ赤っかに。

この症状は以前バイクツーリングで行った千葉県の『海辺の湯』の時と同じものだ。『源泉・那須山』のお湯は「ナトリウム塩化物泉」だというので、私は塩化ナトリウム(すなわち食塩)系のしょっぱい温泉に弱いのかもしれない。症状は顔だけなので、温泉に入るときはなるべく顔にかけないよう気をつけねば。

『源泉・那須山』から出たあと、せっかくなので『お菓子の城』でおみやげを物色してから帰宅。今回は走行距離360km、燃費はリッター20.9km。風が強かったとは言え、一般道をほとんど走ってないのに燃費は伸びず。前回交換したK&Nエアクリーナーエレメントの影響かも。ともあれ関東の秘境・栃木県には、まだ見ぬ珍スポットが私を待ち構えているらしい。今後も栃木に果敢に挑戦していきたい。