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草津熱帯圏ツーリング
群馬県吾妻郡草津町

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2018年10月31日 木城ツトム

1ヶ月続いた仕事がようやく終わり、ヘロヘロになって帰ってきた日の翌日、すなわち10月1日の夜。私が住むここ茨城県つくば市はすさまじい暴風雨が吹いていた。日本各地に被害をもたらした台風24号が直撃していたのだ。翌日目が覚めて外を見ると、我が愛車ヴィクトリー・ハイボール(ハイ坊)がバイクシェルター(骨組みで自立するバイクカバー)ごと転倒しているではないか!

住宅の倒壊とか床上浸水に比べればバイクの転倒くらいカワイイものだが、平穏な関東で育った私にとって、300kgの大型バイクが倒れる暴風雨というのは初めての経験だった。あわてて起こしてみると、右のフロントフォークがガリガリにキズついている。他にもフロントフェンダー後部、マフラーサイレンサーの先端と下部、右のバーエンドキャップ、左側シート下の樹脂カバー、タンクの根元も少しキズが入ってしまった。今まで立ちゴケすらしたことないハイ坊が、まさかこんなことでキズモノになってしまうとは……(泣)。

また新品のシートカバーに替えたばかりのバイクシェルターも破れて穴が開いてしまい、骨組みのジョイントパーツも折れてしまうなど、かなりの痛手を負った。休みに入ったとたんこの仕打ちを喰らい、私は数日間落ち込んで何もできなかった。しかしものは考えよう、不幸中の幸いというヤツだ。倒れたバイクはとなりに停めてあった自動車(デミオ)にはギリギリで接触しなかったし、フロントフォークはキズついたもののインナーチューブは無事だった。見たところ変形したり折れたパーツもないし、キズは自分で直すこともできる。私は気持ちを切り替え、ハイ坊の修理に取りかかった。

001.jpg重しにしてあった重量ブロックにフロントフォークが当たってガリガリに002.jpgサイレンサーの先端部分にもキズが。地面に近い下の方もキズが入った003-02.jpgシートの左側下、バッテリーの樹脂カバー。キズをパテで埋めてならす003.jpgキズをアルミパテで埋め、サンドペーパーで磨いて塗装する状態にする
005.jpgホワイトリボンタイヤの洗浄には、このサイクルケアの洗剤がオススメ006.jpg塗装終了。よく見るとキズ跡が見えるし、色もわずかに違うが問題ナシ007.jpgマフラーサイレンサーはキレイに仕上がった。前よりキレイになったかも008.jpg樹脂カバーもすっかりキレイになってよみがえった(修復したのは下)

しかしどうにも天気の悪い日が続いて、思うように修理が進まない。細かいトラブル(台風で停電したり、外の散水栓がつまったり)や他にいろいろとやること(新しいウエストバッグ犬の首輪を作ったり)があってはじめの1週間は何もできず、少しずつ修理を進めていって、24日にやっと完了。修理箇所は完璧にもとに戻ったとは言いがたいが、パッと見わからない程度には修復できた。走るには充分だ。

そうしたらタイミングの良いことに、翌25日は絶好の好天に恵まれるという。これはもう走るしかない。何しろハイ坊は7月に車検に出してから1度も走ってないのだ。

ツーリングの目的地はいつも悩みどころだが、またグンマーを走りたいなぁ……と思っているうちにアッサリ決定した。群馬の有名温泉街である草津に、穴場の動植物園があるという。その名も『草津熱帯圏(ねったいえん、ではなくねったいけん)』。以前行った群馬県太田市の『ジャパンスネークセンター』も非常に楽しめた穴場だったし、これは期待できる。そして温泉街の草津なら日帰り温泉も選び放題。ただし、ここ茨城県つくば市から群馬県草津町までは、高速を使っても片道約4時間(!)かかるという。雲ひとつない好天に恵まれた翌25日、朝6時に起きて7時に自宅を出発した。

001.jpg片道4時間かかると言うので、私のツーリングには異例の朝7時に出発003.jpg関越道・高坂SAで小休止。雲ひとつない晴天とあってバイクでいっぱい002.jpg高坂SAに停めたハイボールと、となりにホンダNM4!SF的カッコ良さ004.jpg高速2時間、一般道2時間と4時間走って、昼近くにやっと草津に到着
005.jpgナビが近くで案内を終えてしまい、看板もないため歩いて探すハメに006.jpg雑貨屋のような外見の「草津熱帯圏」。動物がいるように見えないが…007.jpg受け付けを通ると通路のとなりにある資料室。剥製や標本が並んでいる008.jpg順路に従い、建物の裏手から外に出る。右手にサル山と奥に温室ドーム