グンマーへと向かう、いつもの圏央道〜関越道から一般道というルートを走る。絶好のツーリング日和になったこの日は、向かい風も弱めで実に快適。渋滞もなく関越道に入り、高坂SAでひと休み。平日にも関わらず、二輪車用の駐車場はツーリングライダーで満車状態だった。
その後も順調に走り続け、渋川伊香保ICから出て一般道へ。この時点で9時を過ぎており、ナビによると目的地までさらに2時間かかるという。私のツーリングでは高速で目的地付近まで走ってしまうのが普通なので、一般道を2時間も走るというのは珍しい。田舎ののどかな町並みを抜け、徐々に標高が高くなって山に入って行くのがわかる。
次第に山の木の葉が黄色になり始め、赤く染まっていく。美しい紅葉の間を順調に走って11時過ぎ、草津の温泉街に到着……はいいのだが、例によってナビが「目的地付近」で案内を終了してしまった。近くにあった駐車場にバイクを停めてみたが、ここは『大滝乃湯』という温泉施設の駐車場らしい。はて、肝心の『草津熱帯圏』はどこなのか。
『草津熱帯圏』は、実は『大滝乃湯』のすぐとなりだった。看板がないので歩いて大回りしてしまい、やっと入り口を発見。パッと見、建物は田舎の雑貨屋にしか見えない。こんなところに、動物がそんなにたくさんいるのだろうか。
受け付けで入場料を払う。建物内にはぬいぐるみなどのお土産コーナー、順路の奥にはクレーンゲームやガチャポンが並んでいる。そのとなりは資料展示室で、巨大なワニの剥製などが置いてあるが、動物たちがいるのは建物の裏口から出た外だった。
外に出ると右側にコンクリのサル山、その奥にドームが見える。まずはサル山でニホンザルを観察。この日は平日だが、けっこうお客さんがいてにぎわっている。全然お客が入らないようなところかもと心配していたのだが、ここ『草津熱帯圏』は、かつて一世を風靡したエリマキトカゲを日本で初めて公開したところだという。特に爬虫類の飼育数では日本一を誇るらしい。ちょくちょくテレビでも紹介されているようだ。
サル山の次は、いよいよメイン展示となる熱帯ドームに入る。古びたその外観は、経営の苦労をしのばせる。ドアを開けて中に入ると、モワッとした熱気に包まれ、あっという間にメガネが真っ白に曇ってしまった。ここは草津の温泉の熱を利用して熱帯の環境を作り出しているとのことで、ジャングルを模した植物に囲まれ雰囲気は充分。水槽には巨大魚、反対側には巨大ワニ、砂場にはフラミンゴと巨大リクガメとのっけから気分を盛り上げる。