前回の「洞窟観音・達磨寺ツーリング」に引き続き、今回もグンマーに突撃する。春の日差しに誘われ、朝目覚めた時に「ヨシ、今日はツーリングに行くべ!」と深く考えずに決めてしまった。行き先は、前から目をつけていた群馬県の鍾乳洞「不二洞(ふじどう)」と「上野スカイブリッジ」という吊り橋。
この日は事前の用意をまったくしてなかったので、動画撮影用カメラのバッテリーも充電しておらず、今回は動画撮影は見送りに。しかし行ってからカメラを用意しなかったことに激しく後悔した。群馬はまだ桜が満開で、田舎の町並みと山々の景色が非常にきれいだったのだ。もったいないことをしてしまった。
さて朝8時ごろ出発し、外環自動車道で少し渋滞したものの関越自動車道はの流れはスムーズ。途中の高坂SAで休憩し、そこから上信越自動車道に入って群馬県の山の中へ。上記のように桜もきれいで、山々や渓流に囲まれたのどかな町並みは実に絵になる。
田舎にありがちな細い道を抜けて広い道に出たと思ったら、そこから山を貫通するトンネルに入った。道もきれいで真新しいこのトンネル、入ったら冷蔵庫の中のように超寒い!しかも数分走っても出口も見えないほど長い。首都高のトンネルなど普通はめっちゃ暑いのだが(ビルの廃熱を捨てているため?)、このトンネルはわざと冷やしているのかと思うほど寒かった。
トンネルを抜けてほっとしていると、今度はものすごい急勾配の山道、しかも路面がデコボコのガッタガタ。ヒィヒィ言いながら低速でヨロヨロと登って行くと、目的地の「川和自然公園」にたどり着いた。
駐車場からは大きな白い吊り橋「上野スカイブリッジ」と、群馬の雄大な山々が一望できる。吊り橋をはさんでこちら側には鍾乳洞、向こう側は「まほーばの森」というキャンプ場施設で、レストランやバーベキュー場、コテージなどがある。本当は向こうの「まほーばの森」にバイクを停め、橋を渡って鍾乳洞を見るつもりだったのだが、こちらに来てしまったため先に鍾乳洞から見ることに。
ここの鍾乳洞「不二洞」は大昔からその存在が知られ、400年前には僧侶が中を探検して、それから修行の場として知られるようになったという歴史のある場所。大きさも「関東一」とのことでかなりの規模らしい。
とは言え、実のところこの時点では、あまり期待はしていなかった。なにしろ今月始めに、福島のあぶくま洞を見てきたばかりなのだ。さすがにあのあぶくま洞を超えているとは思えない。ついでに言うと、吊り橋も以前行った茨城の「竜神大吊橋」の方が大きい。事前に準備せず気軽に来てしまったのにはそういった理由があった。
まずはおみやげが売られている売店に入り、そこで鍾乳洞の入場料を払う。おみやげ屋の店内を通って裏口から鍾乳洞へ向かうのだが、そこから長い坂道を登って行く必要がある。運動不足の足を引きずってハァハァ言いながら登って行くと、コンクリでできたトンネルのような入口にたどり着いた。鉄のトビラを開けると、中は冷気で満たされ、まっすぐな登り坂のトンネル状の通路が伸びている。これがまた長く、距離感がつかみづらくてなかなか終わらない。ゼェゼェ言いながらやっとトンネルの終わりまでたどり着き、トビラを開くとやっと洞内に入った。しかし洞内は奥には延びておらず、驚いたことに螺旋階段で上に登って行くようになっている。
洞内では自動音声案内のお姉さんの声が「(螺旋階段を)急いで登ると、目を回してしまいますよ」などと冗談なのか本気なのかよくわからない案内をしている(笑)。洞内に入った時点でもう足腰はガタガタなのだが、仕方ないので148段もある螺旋階段を登って行く。周囲は照明が少なく、暗くてよくわからないが確かに黒っぽい鍾乳石に覆われている。