ゆ き と の 書 斎

気まぐれゆきと帳過去ログ一覧

近況 2006年

2006年07月25日 7月最初の書きこみです。

みなさんお久しぶりです。

先週の20日の深夜3時によ~やく外伝の作業が終わりました。
つか~れ~た~。(= =;)
5月初めの週からネーム始めて、丸二カ月と20日間。そのあいだ5日だけ中休みとったほかはずっと家で仕事しっぱなし。

61p内フルカラー4pで、いつもの連載の仕事より大変だという予想はしてましたが、ここまでスケジュールをオーバーするとは…。

今年に入ってからずっと調子が下降線をたどっていたのですが、「次の仕事ではきっと調子も良くなるだろう」と楽観していました。
ところが5月初めに風邪(?)で寝込んだ前後には軽い鬱状態に。(ゆきと帳の書きこみからはうかがい知れませんが…)
外伝の仕事を始めて鬱状態からは立ち直ったものの、ある種の自信喪失状態が体に染みついたようになって、下書きがいつもの倍以上時間かかるようになってしまった。
やる気と集中力はふつうにあるものの、良くいえば完璧主義、悪くいえばへたれてビビりながら絵を描いているせいで、必要以上に慎重になって回りくどい手順を踏むために時間がかかるかかる。
しかも集中力が上がっているために「時間を忘れて」しまう。時計を見て、机に向かって、ぱっと時計を見ると3~4時間経っていたりする。その間の主観的時間は1時間ぐらい。
宇宙人にアブダクションされてるんじゃないのか俺。(T_T)

予定では、7月7日ごろには外伝を完成して、その後は依頼されていたイラスト描いたり、UFO館に遊びに行ったり、人間ドックに行ったりして悠々自適のはずだったのに~。ぜんぶキャンセル。

苦労して完成した外伝ですが、タイトルは
「馬借音頭」に変更。これでほぼ確定。
掲載される雑誌はウルジャンではなく、ウルジャンの別冊です。タイトルは…忘れた。
たしかメガミックスとか、なんとかミックスとか言ったと思う。
正式な発売日などがわかったらゆきとぴあでも告知します。


以下、遅ればせながらBBSのレスなど。

>アレンちゃん さん
>木城先生の銃夢を読みながら、俺もこんなスゲェSFが書きたいと思いましてSF小説に挑戦してますが。
>でも書けない。
>アイディアが浮かばない。
>浮かんでも話がつながらない。
>もしも、そういう事があったとき、木城先生ならどうされますか?。
>教えてください。


すでにIvanさんの的確なアドバイスがなされていますので蛇足ですが、僕なりに答えますと。
…正直言ってアレンちゃん さんのような悩みは僕も常にありますよ。
(^-^;)

特に今回の外伝のような、短編を描く時は苦しみますね。
連載漫画のような、長編はいろいろとごまかしがきくのでまだ楽ですが。
ピュアなアイディアとシンプルな構成でできた美しい短編を僕も描いてみたいとは思うんですが、どうも苦手で。

僕の場合、なんだかんだとすでに30年ぐらいの蓄積があるので、いろいろとずるっこい手練手管を駆使してムリヤリ作品にしてしまったりできます。
鬼面人を驚かすようなアイディアはもともと僕の得意分野ではないので、それ以外の演出やテーマの掘り下げの部分で満足度を高めようと工夫したり。
なんか話がつながらない時は、「魂の叫び」で強引でつなげてみたり。
*いいわけみたいですけど、互いにつながらないように見えるものを強引につなげるのも作劇法のひとつです。それが意外性やモチーフの深みを生んだりします。十分な説得力がないと破綻しますが。このへんは場数を踏んで体得するしかないです。

もうちょっと具体的なアドバイスをしますと。(トミタさんの受け売りですが)
描きたいモチーフを印象的な「ひとつの言葉」、あるいは「ひとつの絵」「ひとつのシーン」に絞り込み、それをラストに持ってきて、そこに至るまでの過程を描写するという方法があります。
有名なスタージョンの「空は船でいっぱい」みたいに。
このやり方ではモチーフをひとつに絞り込めるかどうかがキモです。
がんばってみてください。


>バーサーカー佐藤さん
>う~ん…雑誌(ウルジャン)の切り抜きと比較すると、やはり描かれて無い絵がございますね…。
>こりは一体どーゆー事なのか謎だ!

おかしいな、カットした絵とかトビラとかはないはずですけど。
9巻57p1コマ目は雑誌連載時に絵が間に合わなくて、マーリンのアップのコピーの使い回しで急場をしのいだのを、ちゃんと完成したショットに差し替えました。
描かれて無い絵ってどこなのか、教えてくれますか?