ゆ き と の 書 斎

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近況 2006年

2006年05月06日 最近ぶあっ!と泣けたこと

5月二度目の書きこみです。

4月末日に久しぶりにトミタさんと会って、東京で映画見てメシ食いました。
見た映画はロシアのファンタジー映画「ナイトウォッチ」
設定から予想していたのとは全然違う世界観や演出で、面白かったです。

その後、外伝のネーム作業に入ったのですが、突然咽がガラガラに痛くなって寝込みました。
寝ていてもひどい胸焼けで3時間おきに起きてクスリ飲んだりで、寝不足になってしまって、ひどい目にあいました。
暖かくなったのに風邪かなぁ?東京の悪い空気に当てられたか?
今は痰のからんだ咳が出るぐらいにだいぶ回復。


銃夢BBSへのレス
>美村蔵親さん
>(ガラクタばかりだったけど、未来都市が入ったような複雑な構造の真空管は宝ものだった)

僕が小学生のころも、よく道ばたに真空管式のテレビが捨ててあって、真空管をひろい集めたものです。
とっておけば今ごろ貴重な資料なったのに、と思うと残念。
家にきた初めてのカラーテレビは真空管式で、電源を入れても真空管が暖まるまで画面がつかなかった。
キャビネットの隙間から中をのぞくと、暗闇の中に真空管がポーっと光って、それはそれは奇麗だったですねぇ。

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さて、表題の「最近ぶあっ!と泣けたこと」。

僕はいわゆる「お涙ちょうだい」のドラマなどを見ても、生来のあまのじゃくが頭をもたげて決して涙腺が緩むことはないんですが…。
若いころは自分を「血も涙もない男だ」と思っていたのですが…。
製作者がまったく意図していないと思われる場面で、僕自身まったく予想だにしていない精神深くの「ツボ」を突かれて、ぶああっ!と滝のごとく涙を流してしまうことがたま~にあります。

古くは20歳すぎに観たタルコフスキーの映画「惑星ソラリス」のあるセリフで。
その後、有線放送のまんが日本昔話の「笠じぞう」、K-1GPでのホースト初優勝、スターウォーズDVDでのデススター攻略シーンなど、支離滅裂な僕の落涙ラインナップに新しく2本加わったので、ここに紹介します。

ひとつ目は今年初めにつーちゃんのお勧めで読んだ本「珍寺大道場」
タイトル通り日本中、果ては海外の珍妙奇天烈なお寺を取材した本です。
変わったものが好きな僕は野次馬根性丸出しで笑いながら読みはじめました。

しかし162ページ、宮崎県高鍋町にあるという高鍋大師の記事「ロボット化した究極の巨石仏」を読み進めるうち、怒濤のごとく涙が!!
これは岩岡保吉というおじいさんが晩年に作った多数の素人彫刻の石仏を取材したもの。
なぜか僕は深く心を打たれ、完全に調伏されてしまいました。
もしまた九州に行くことがあったら、五体投地してお参りしたいです。


二つ目はこのあいだ観たDVD「七人のマッハ!!!!!!!」
前に日本でもヒットしたムエタイ映画「マッハ!!!!!!」のアクション監督が作った映画で、別に「マッハ!!!!!!」の続編というわけではありません。
いかにも「マッハ!!!!!!」の二番煎じを狙ったようなタイトルなので、あんまり期待しないで観はじめたのですが、予想をいい方向に裏切ってくれた良作です。

「七人の××」と聞くと当然黒沢明の「七人の侍」の、無法者の脅威におびえる村人達が七人の戦闘のエキスパートを雇って~という筋書きを連想してしまいますが、この「七人のマッハ!!!!!!!」ではスポーツ慰問団が村を訪れている時に突然謎のゲリラ部隊に襲われて、準備もなにも無くいやおうなく戦闘に巻き込まれるというスピーディな展開。
いったんは全員が捕らわれ、座して死を待つばかりという時、朝のラジオから流れるタイ国歌を村人全員が斉唱。勇気を振り絞って死を覚悟の住民蜂起を決行。
タイ人ならこの辺のシーンに感涙なのでしょうが、僕の落涙シーンはもう少し後。

ゲリラから奪ったM16で子供たちを守り、近づくゲリラを撃ち殺しまくるジイさん。
しかしすぐに弾切れ。襲いかかるゲリラ!!
ジイさんいきなり古式ムエタイの技でゲリラをKO!!
さすがに体は硬いものの、バックスピンエルボーなどの必殺技で武装ゲリラをノックアウトしていくジイさんに僕の涙腺は緩みっぱなし!!
ちなみにこのジイさんは「七人」の中に数えられていません。