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日帰り三笠公園+α
三笠公園(神奈川県横須賀市)
定泉寺(神奈川県横浜市田谷町)

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2010年4月21日 木城ツトム

前回のツーリング(日帰り大谷観音)から、気がつけば半年以上が経ってしまった。

今年の冬は寒かったし雨が多かったので行く機会を逸していたのだが(超イイワケ)、久しぶりの好天に恵まれた4月21日、ここぞとばかりに愛車ボブ太郎にまたがり家を飛びだした。今回目指すは、日露戦争で活躍した戦艦・三笠が保存されているという横須賀の三笠公園、そして横浜にある定泉寺・ユガ洞である。

さて今回のボブ太郎、装備面での目玉は先日取り付けたばかりのサンダウナー・ディープバケット・ソロシートの乗り心地と、ツーリング用に購入したポータブルナビゲーション。特にナビは初めて買ったこともあり、その性能や(特にバイクでの)使い勝手は楽しみである。

01.jpg出発時の写真を撮りわすれ、いきなり現地に到着02.jpg今回の目玉・ポータブルナビゲーション03.jpgビル街の中に突如現れる戦艦・三笠の雄姿04.jpg公園中央の噴水に建つ、東郷平八郎像

まずソロシートだが、これはもう文句なしに乗り心地が良い。デフォルトのシートも乗り心地が良く交換をためらったほどだが、ライダーの体格差を考えた前後の自由度がソロシートではなくなり、ピタリと尻が固定される。そしてシートの厚みでハンドルまでの距離がやや縮まったようだ。シート先端が太いため多少足つき性が犠牲になったが、気にするほどのことでもなし。固定された尻(というか腰)でバイクが操りやすくなった感じ。見た目はちょっとボッテリしているが、ファットボブ全体がボッテ……否マッチョなのであまり目立たないのでヨシ。(^^

続いてはポータブルナビ。いつの間にかナビも高性能・低価格化しており、今回私が購入した米ガーミン社の「nuvi205Wプラス」も2万円ポッキリ。数あるナビからこの機種を選んだポイントは、1・バッテリーの持ち(約4時間)2・余計な機能がない(ワンセグとかいらない)3・ナビ専用メーカー、という3つ。操作性は多少クセがあるもののシンプルでわかりやすく、余計な機能が一切ないナビ専用機なのが○。

バッテリーの持ちはさすがに3時間程度で、使ってない時にUSB接続の外付け充電池で充電してやっと半日持つかどうか。ほかに気になった点は、1・音声出力がスピーカーのみ(ピンジャックがない。バイクでは音声がまったく聞き取れない)2・背面のUSBに端子を直角に差す(背面にコネクターが出っ張る)3・文字入力がやりにくい(アメリカ製だからか)4・本体が滑りやすい……といったところ。

実際のナビゲーションは完璧で(高速の出口をいちいち案内するのはちとウザイが)今回まったく迷うことなく、2ヶ所の目的地を回ることが出来た。「超」がつくほどの方向音痴の私にはまさに必需品と言えるだろう。懸念していたバイクの震動も問題なく、今後手放せないアイテムになりそうである。

05.jpgなぜか三笠とは関係ない大和型戦艦の砲弾06.jpg大昔の木造戦艦のように横腹から砲身が突き出ている07.jpgテントが張られている三笠の甲板上08.jpg三笠の甲板から東京湾を望む。横須賀の海風が心地よい

そんなわけで好天の朝9時半に出発、首都高を回避して外環道をぐるりと回り(環八で渋滞に巻き込まれるも)第三京浜から横浜横須賀道路を通って一路ヨコスカへ。11時半ごろ「三笠公園」に到着。近くに来るまでビルに囲まれてて見えなかったが、駐車場からいきなり戦艦が見えるのはさすがヨコスカである。

開けた公園から戦艦・三笠を見るとずいぶん小さく見えるが、近くによるとやはり大きい。何しろ百年も前の戦艦がこうして残っていること自体がスゴイ。三笠は現在、内部が日露戦争を記念する資料館になっており、船体の横に入場用のタラップがある。だが船体の外にも、大砲や砲撃で穴が開いた装甲板などが展示してある。なぜか第二次大戦の戦艦『大和』の巨大な砲弾まで置いてある(もちろんレプリカ)。

また面白いと思ったのは、三笠の船体の横っ腹からたくさんの大砲の砲身が突き出ていること。これって大昔の、『パイレーツ・オブ・うんちゃら〜』みたいな時代の木造船の造りなのでは!一見近代的な戦艦でもこうした前時代の名残が残っているのが面白い(今でもこういう造りの船はあるのかも知れないけど)。

09.jpg公園は周囲にビルが建ち並ぶ街の中にある10.jpg三笠の横っ腹から突き出た大砲の機関部11.jpg三笠内のトイレ。死にたくない場所のひとつ12.jpg大砲を撃つの図。実際は10人ほどでやるらしい

船体の横の階段を上り、受付で500円の入場券を渡していざ入場。甲板上のテントの中には、いきなり巨大な主砲が鎮座している。船の内部に入っていくと、先ほど外から見た、船体の横っ腹から突き出た大砲を撃つための砲室が学校の教室のように並んでいる。砲兵たちは10人ほどのチームで砲撃にあたり、普段からこの砲室にハンモックを吊るして寝ていたという。敵の砲撃を食らったら即死じゃないか…。

また学校の廊下みたいな通路には、日露戦争当時の新聞の切り抜きや写真が展示してあり、なかなか興味深い。当時の海軍の軍艦では食事が豪華で、牛を生きたまま船に乗せて食べる時に屠殺した、なんてことが書かれている。また中東のトルコは昔からロシアの侵略に苦しんできたとのことで、日露戦争でロシアと戦うことになった日本に同情を寄せている、なんていう記事もあった。