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九十九里・犬吠埼ツーリング
九十九里浜〜犬吠埼(千葉県銚子市)

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2010年5月22日 木城ツトム

動画では気持ちよくスイスイと走って最初の目的地・銚子マリーナにたどり着いているが、実はすでに問題が発生していた。ハンドルに取り付けたナビのnuvi205Wプラスだが、背後から差し込む朝日が反射して画面が見えないのだ

また革で作ったナビケースのスクリーン部分にシワが寄っているのも、画面を見えづらくしている原因だった(これは後にドライヤーで温風を当てることにより、そこそこシワは取れた)。このせいで2〜3度曲がる地点を間違えてしまい、少し遠回りになってしまった。ナビケースのバイザーもあまり役に立ってないようで残念。

ともあれ銚子マリーナに到着し、「東洋のドーバー」と形容される屏風ヶ浦を眺める。まあぶっちゃけタダの崖なのだが、天然の崖が昔からあるというのが貴重なのだろう。よほどの地層マニアでもない限りちょっと見れば充分だ。銚子マリーナというのも整備された海岸の公園という程度で、見るものがあるわけではない。一服したら次の目的地、犬吠埼へと向かう。

それにしても田舎の宿命か、このあたりの道は舗装がデコボコ。せっかくの海沿いの道なのにもったいないことこの上ない。

002.jpg銚子マリーナに到着。後ろの海沿いに見えるのが屏風ヶ浦003.jpg銚子マリーナからの眺め。屏風ヶ浦はここからが見やすい004.jpg屏風ヶ浦の地層。まあ要するに天然の崖である005.jpg犬吠埼の灯台。土曜日だったので人も多い

クネクネと田舎道を曲がりながら進むと、高台になったところに犬吠埼灯台が現れる。この周囲は犬吠埼マリンパークやホテルなどの施設が集まっており、観光地の様相を呈している。昼飯までにはまだ時間があったので、おみやげ屋の前にボブ太郎を停め、200円払って犬吠埼灯台を登ってみた。

今から100年以上も前に建てられた古い灯台だが、白い塗装は真新しく、さらに内部の壁は板張りになっている。もはや使われていない灯台なので内装もキレイ。せまい螺旋階段を気合いで99段登ると、実はさらに鉄のハシゴがあり、そこを登って展望台に出る。何しろせまいので人がすれ違うのがやっと。オバちゃんたちがなかなか降りられず(あの鉄バシゴでは仕方ない)私もなかなか展望台に出られない(笑)。やっとこさ展望台に出ると、視界は一面の太平洋。さすが関東最東端、眺めは最高だ。

011.jpgそれほど高くもなく、清楚なたたずまい008.jpg真新しい板の内張りに99段の螺旋階段009.jpgせまくて危険な灯台頂上の鉄バシゴ010.jpg灯台からの絶景。広大な太平洋を眼下に眺める

犬吠埼灯台を降りると時間は11時半。観光客も増え始め、ハーレー軍団も襲来。やはりここのルートはバイク乗りが集まりやすいらしく、スクーターから国産アメリカンから旧車からスーパースポーツ車まで続々と集まってきている。中にはバイクの分解を始める人もいて、カオスな様相を呈し始めた。お昼になって食堂もカオスになる前に昼食を済ませてしまおうと、私はおみやげ屋の食堂に飛び込んだ。

場所が銚子と来れば、名物はイワシであることぐらい私でも知っている。しかし店のおばちゃんの「今日は海鮮丼がよく出てますよ(注文がたくさんありますよ)」という誘いに乗って海鮮丼を注文。まだ開店直後なのだからそんなに食べてる人はいないはずなのだが(笑)、ここは期待に沿うのもひとつのマナーだろう。

しかしさすが銚子の海産物、魚の身は締まっててコリッコリしている。イクラやウニなどは乗っていないので見た目はやや寂しいが、甘エビはプリプリ、漬物までしっかりウマイ。充分漁師町の味を堪能できて満足。食後はおみやげ屋を物色し、あとは銚子の海沿いをまわって一般道で自宅に帰るだけだ。

さてここまでカメラの落下とバッテリー切れを恐れつつ、走りながらの動画を撮ってきたわけだが、意外にもネジが緩んでカメラがあさっての方向を向いてしまうこともなく、ましてや落下の気配もまったくなく、ここまでしっかりと動画撮影をこなしてきた。

犬吠埼を後にしてからも数十分動画撮影していたのだが、結局いい風景は撮れなかったので前出の編集動画には入れなかった。

006.jpg犬吠埼灯台の崖下。遊歩道は立ち入り禁止になっていた007.jpg灯台が立っている高台から下へと降りる階段012.jpg銚子の荒々しい海。残念ながらイルカは現れず014.jpgお昼はお店のおばちゃん一押しの海鮮丼!

帰りは一般道を利根川沿いに西に進むルート。走りにくい銚子の裏道を抜けると、普通の市街地や田んぼの中の1本道をひたすら法定速度で走る。ナビがなければとても迷わずに走れないなぁ……と思っていたところ、ナビが急に利根川を渡る指示を出してきた。オイオイ川渡って茨城に入るの?しかしナビを信用し、橋を渡って茨城県に入ると、ずんずん茨城の奥地に走っていく。まあソロツーリングだし、少しぐらい遠回りになっても構わないのだが……ナビは自宅までの最短ルートを取っているはず。いったいどうなっているのか。

道路標識によると道は(自宅とは全然別方向の)土浦市に向かっているのだが(笑)ナビは進めの一点張り。まさか自宅と実家(茨城県下妻市)を間違えて入力しちゃったのでは……といささか心配になり、コンビニで一休みしてナビへの入力をやり直すも、やはり道は同じ土浦方面である。ここはおとなしくナビに従ってしばらく走っていくと、なんと常磐自動車道に入れという指示が……なるほど常磐道でまた利根川を渡って千葉に戻るルートだったのか〜。素人考えではずいぶん遠回りしているように感じられるが、ナビではこれが最短ルートらしい。こういうところはさすがナビ、私が地図を見てもこうはいかないだろう。

そんなわけで日が落ちる前の夕方に自宅に到着。今回の走行距離は299.7kmとほぼ300km走った。県内を走っただけ(少し茨城にも入ったが(^^;)なのだが、宇都宮横須賀より走ったことになる。走りながらの動画撮影もきちんと撮れて結果は上々。もう少しカメラの設置場所を考えれば、もっとうまく撮れるだろう。今後のツーリングでもこの調子で写真と動画を記録していきたいと考えている。

※ネジ山が崩れてしまったOptio W90だが、プラスチック専用補修剤の「プラリペア」というものでクイックシューごとガッチリと接着してしまった。クイックシューを持って振ってもビクともしないほど強力にくっついている。今回のツーリングの後、Optio W90で首都高を走りながら撮影したのだが、まったく問題なく撮影できた。「プラリペア」はバイクのカウル補修にも使える(ただし材質による)という補修剤なので、値段はやや高めだが、エポキシパテなどと比べたら断然オススメできる一品だ。