展示室の中は所狭しと宇宙船や探査機が並び、天井から人工衛星が吊るされ、宇宙メカでひしめいている。まず目に入るのは、茶色く焼けただれた跡が圧巻のヴォストーク宇宙船カプセル。実際に宇宙から帰還した本物のカプセルだという。さすが旧ソ連製、左右非対称の奇妙なデザインに脳髄もしびれる。
続いてアメリカのマーキュリー宇宙船カプセルやアポロ司令船などが続く。アメリカ製のものは一部だけ本物を使っていて、残りの部分は本物と同じ材質で作った模型とのことだが、ほとんど本物と同じなので見ごたえがある。それにしても驚くのは、有人飛行をした宇宙船のその小ささ。特にマーキュリー宇宙船なんて、こんなちっちゃいカプセルに押し込まれて宇宙空間に飛ばされる宇宙飛行士は、さぞ怖かったことだろう。
これら宇宙船や探査機以外にも、ロケットのブースターや宇宙服、飛行士の普段着、宇宙船のマニュアル、隕石や記念コインまで展示してあり、宇宙関係のマニアでも満足できる充実の内容となっている。またひとつひとつ小さいモニターで映像による説明が見られるようになっており、ビギナーでも充分楽しめる。展示室全体は決して広くはないが、展示物の内容と貴重さを考えれば、※入館料が大人ひとり350円というのは格安である。
※ かつては入館料は大人ひとり800円もしたそうだが、その後値下げしたらしい。
『異星人解剖フィルム』について今さら説明は不要と思うが、簡単に説明すると、1995年8月にイギリスの音楽プロデューサー、レイ・サンティリによって公開されたフィルムのことを指す。サンティリはこのフィルムをとあるアメリカ人従軍カメラマンから買ったとしており、この中に映っている宇宙人は『ロズウェルUFO墜落事件』の時の搭乗員ということだった。
このフィルムは世界的に話題になり、日本でも1996年にフジテレビが特番を組み、その番組用に作られた宇宙人の模型が、今このコスモアイルに残されているというわけだ。その時の特番の台本もコスモアイルに置いてある。
ちなみに『異星人解剖フィルム』についてはすでにニセモノであることが判明しており、フィルム製作時の顛末を『宇宙人の解剖』という映画で見ることができる。しかしサンティリはこのことについて、本物のフィルムが劣化してしまったがために、代わりの映像を作ったのだと言い張っている。果たして真相はいかに?