ページ3 of 茶房・風雲庵

鋸山・日本寺ツーリング
千葉県安房郡鋸南町・鋸山(のこぎりやま)

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2010年11月30日 木城ツトム

まさかこんなスゴイ寺が千葉県内にあったとはつゆ知らず、感動と疲労でガクガクと痙攣する足を引きずりながら来た道を戻る。ところがここにきてデジカメ・オプティオW90がバッテリー切れ。予備バッテリーの充電も間に合わず、やむを得ず携帯のカメラを使って写真撮影を続けた。途中にまた上に行く石段があったので死にそうになりながらのぼったのだが、ここにはちっちゃいお堂があるだけで拍子抜け。世界救世教の石碑なんてものもあったが、激しくどうでもいいのでさっさと引き返す。「山頂エリア」から中腹への石段を降りていくと、途中に総石造りのカッコイイお堂があった。「通天窟(つうてんくつ)」というその名前も、中国武侠ドラマに出てきそうなシブさだ。地震の多い日本で、古い石造りの建物というのも珍しい。

そこからさらに下ると、源頼朝が植えたという奇怪な800年ものの巨大ソテツがあり、はじめに見た釣り鐘の場所に戻ってきた。ひと通りは見たようなので(実はこの先に表参道が残っていたのだが)瀕死の状態で大仏広場に戻ってひと休み。ジャケット下の長袖とヒートテックシャツはずぶぬれ状態なので、休んだとたん寒さでガクブル状態。あいにく着替えなどまったく用意してない。冬場とは言え替わりのシャツぐらい用意するべきだったが、もはや後の祭りである。こんな状態でバイクで走ったらカゼを引くのは必定。意を決してヒートテックシャツの上の長袖だけを脱ぎ、その上からライディングジャケットを着込んでファットボブに乗り込んだ。

00040.jpg石切り場に刻まれた巨大観音レリーフ00041.jpg頂上から降りるとふたたび羅漢エリア00042.jpg小さいおっさんたちの見送りを受ける00043.jpg仙人でも住んでいそうな雰囲気の「通天窟」
00044.jpg「通天窟」は当然ながら仏様の住まい00045.jpg「海ほたる」で食べたハンバーグ&唐揚げランチ

この時はイチかバチかの賭けだったのだが、後で知ったところによるとヒートテックは暖かいだけでなく汗の乾燥も早いとのことで、偶然にも判断は正解だったようだ。帰りの走行中は寒い思いもせず、走りに集中できた。足腰の疲労感もハンパなかったものの、乗り心地の良い我が愛車ファットボブのおかげで悠々とライディング。途中アクアラインの「海ほたる」で遅い昼食を食べて、来た道の逆をたどって夕方5時ごろ無事に帰宅。今回の走行距離は往復約230km、帰宅時にガソリンを満タンにして約11リットル入ったので、燃費はだいたいリッター21km。風が強かったせいか数値的にはそこそこ。

日帰りツーリングとして今回は非常に充実した内容だったが、それ以上に力勝負の場所だった。いやもうホントきつい。翌日ふくらはぎとフトモモがガチガチ。しかし房総半島はまだまだ穴場がありそうだし、海沿いを走るのも楽しいので、またいずれ行ってみようと思っている。