ページ2 of 茶房・風雲庵

迦葉山・弥勒寺ツーリング
群馬県沼田市・迦葉山(かしょうざん)

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2011年5月25日 木城ツトム

07.jpg研修場入口にあった巨大天狗面。お祭り用か?08.jpg巨大天狗面の横には、これまた巨大な一枚歯の高下駄12.jpg本堂入口脇に掲げられた巨大草鞋。これも天狗用?11.jpg怖いおっさん木像。誰なのか名前くらい書いてくれ
15.jpg本堂に入るとまず目に付く巨大天狗面。デカい14.jpg天井から下がる提灯もこの巨大サイズ16.jpgいかつい表情のヒゲ天狗。いろいろな面があるDSCF3055.jpg小さい天狗面も山のように奉納されている

すでにあちこちに掲げられた大きな天狗面が目に入るが、やはり本堂内にひしめく巨大天狗面は圧巻。もはや何が目的だかわからないくらい大小の天狗面が所狭しと並べられている。正面に無造作に積み上げられている小さい天狗面はなんとお持ち帰り自由で、そのかわり願いが成就したら、同じ面をもうひとつ買ってここにふたつの面を奉納するというルールらしい。その倍々ルールで面が増えていくワケだ。ここの天狗面はダルマさんのような縁起ものと思って良かろう。

本堂を出ると、あと見て回れるのは裏手の山しかない。上には「和尚台」という奇岩があるらしい……が、ここも「迦葉山」という山である以上、去年行った「日本寺」のような地獄を見るのではないかという恐れが頭をよぎるが、ここまで来た以上やむを得ない。覚悟を決めて「中雀門」をくぐりタイコ橋を渡ると……これまた予想以上の急角度で登る山道。しかも遊歩道のように歩きやすく整備されていない、ケモノ道に毛が生えた程度の道ではないか。道の先を見てもタダの山で、どっち方向に登るのかすら判然としない。悪い予感しかしないが、とりあえずゼエゼエ言いながら登ってみる。本堂の裏を見ると、小さい小屋がいくつも重なっているように建てられている。本堂内部のスペースを稼ぐために、上に向かって建物が伸びているらしい。その作りも面白いが、何より山の斜面は角度にして軽く40度ぐらいある。がく然とするほどの急斜面だ。

早くも足ガクガク状態で登っていると、途中で老夫婦とすれ違った。この夫婦はツエを持ちリュックを背負って、バッチリ登山の格好をしている。やはりどう考えても、これは完全に登山である。私のバイク用ブーツでは底がすべってしまって、何度もコケそうになった。道の途中に岩がゴロゴロ、大木が横たわっているのは当たり前。もし転げ落ちたらケガは避けられないだろう。本気で軍手とロープが必要だと感じるほどの山道だ。

さすがに今回は己の準備不足を恥じ、途中で引き返すことにした。山道でコケて手足をねん挫でもして、バイクに乗れず帰れなくなったらそれこそ恥ずかしい。しかし帰りもコケそうになって危ないことこの上ない。なんとか「迦葉堂」までたどり着き、ヒイヒイ言いながら石段を降りて行った。まあケガをせず戻ってこれたので良とするほかない。

駐車場まで戻る時にも、ちらほらと他の参拝客とすれ違う。どうやらここは観光地ではなく、熱心な参拝客によって支えられているところらしい。山に登って疲れたので、来た時にお姉さんにもらったチラシを見て「迦葉道(かようみち)」という食堂へ。ここも予想と違ってとてもキレイなお店で、ここで食べた「弥勒寺そば」はコシのある天ぷらそばでとてもおいしかった。

DSCF3046.jpg弥勒寺スポンサーの方々。観光よりも信仰の対象らしい18.jpg裏手の山道。急斜面の上、ほとんどケモノ道状態DSCF3066.jpgところどころにある石仏によって道だとわかる17.jpg途中にある古いお堂。「迦葉尊堂」と書かれている
20.jpg本堂の裏は急斜面。見よ、この殺人的急角度!!DSCF3088.jpg「迦葉尊堂」までの石段。すさまじい急斜面だDSCF3091.jpg「中雀門」の裏手にあるタイコ橋に戻ってきた22.jpgボブ太郎。オイル交換によってすこぶる調子がいい

さて後は自宅へ帰るだけだが、気になるのは来た時のnuvi205Wプラスのデタラメなナビゲーション。目的地を自宅にセットし、道順を確認すると、当然ながら関越道→大泉JCTから東京外環→常磐道という当たり前のルートが示された。安心して走り出し、関越道に入ると暖かい風に吹きつけられ、眠気で頭がボーーッとしてきた。するとまるでその眠気を待っていたかのように、ナビが左へのルート変更を要求してくる。高速道路は直線とは言えところどころにジャンクション(他の高速道路との交差点)があったりするので、今回も思わず左へ曲がってしまった。すると何だか深い山々の間を走って行く。景色が素晴らしく道路も新しいので走っていて気持ちいいのだが、ナビを見てもどこを走っているのか全然わからない。

気になって途中のサービスエリアで停まり、眠気覚まし飲料を飲むついでにサービスエリアの地図で確認してみると、なんと今年3月に開通したばかり北関東自動車道ではないか!ということはこのまま進むと、常磐道のひたちなかIC(水戸の近く)に到達してしまう。俺をどこへつれていくつもりなのだnuvi205Wプラス!(゜д゜メ)ゴルァ

しかしこれはどう考えてもおかしい。nuvi205Wプラスを購入したのが2010年初頭なので、今年3月に開通したこの北関東道はナビの地図に入っていないのだ。実際サービスエリアを出て走ってみると、ナビは一般道すらない山の中で必死に「検索中」を繰り返している。仮に北関東道が途中まで出来ていたとしても、そこから千葉県まで一般道を走るつもりだったのか。行きの余計な国道16号経由といい、今回は明らかにおかしくなっている。今まで気付かなかっただけで、もしかして呪いのナビだったのか!??

とりあえず北関東道をこのまま進めば、常磐道に到達する前に東北道と交差することは知っていたので、また騙されるかも知れないナビを無視して東北道に入り、川口JCTから東京外環→常磐道から自宅へ。また余計に走ってしまったかとも思ったが、帰りも180km程度、往復で約360kmと関越道→東京外環と比べてもほとんど差はなかったようだ。逆に北関東道は出来たばかりで路面状態が良く、景色も素晴らしかったので、ルートとしてはなかなか良かったと言える。しかしnuvi205Wプラスを信用できなくなってしまったのがちょっと痛い。