★ 2 0 0 7 年 夏 休 み 恐 怖 ス ペ シ ャ ル ★



恐怖「」話・第1回 ★ もくじ

最初の金縛りと2回目の金縛り

高校時代の彼氏の話 …他3話

水面の白い手

顔の白い女

更新日…2007.07.26


★ 恐怖「i」話・第2回はこちら ★
前 口 上 ★ 恐怖ナビゲーター:木城ツトム

 今回お届けする話は、それぞれの立場も仕事も違う4人の「」さんによって語られた恐怖体験談である。

 ことの発端は今年2月。集英社ウルトラジャンプ編集部・木城ゆきと担当の「」さんがなかなかすごい「体験」をしていると聞き、ご本人からメールにてその体験談をいただいたのが始まりだった。実際に読んでみると、これが確かにすごい。これをただ漫然と「ゆきとぴあ」で発表するのはもったいない。今までなかなか集まらなかったけれど、ほかの人の恐怖体験談と合わせて「夏の怪談特集」に仕立て上げたい。私は漠然とそんなことを考えていた。

 そんな折、東京在住の女性で銃夢ファンである別の「」さんから、なんの前触れもなく突然「恐怖体験談」がメールで送られてきたのである。その「」さんには私は恐怖体験談を集めていると言った覚えはないし、そもそも彼女がそんな体験をしているなんて微塵も知らなかったのに、だ。このただならぬ偶然に私は驚いた。

 その後も、「怪談を集めなくては!」などという私の意思とは無関係に、特に苦労もなく「恐怖体験談」が続々と集まり始めた。しかもみな「」さんばかり。毎年この時期に「ゆきとぴあ」のために怪奇ネタを苦心して集めていたのが馬鹿らしくなるほど、良質な怪談が苦もなく集まってしまったのである。まるで「恐怖体験談」が自らの意思でもって世間に公表されたがっているような、その意思に操られでもしたかのような感覚であった。

 「怪談は自分で集まってくる」……いつか怪談本で読んだそんな言葉を、私は無邪気に信じていたわけではない。だが信じようと信じまいと、不可解な現実はある日突然訪れるのだ ―― 私の身にも、そしてあなたにも。

※本コーナーに登場する人物名は、すべて仮名です。
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