高校時代の彼氏の話


「i」さん(女性)東京都在住

 私が高校生の時の彼氏の話なんですけど、その彼は心霊スポットとかものすごく好きで、肝試しとか積極的に行く人だったのね。しっかり「見れる人」で。

 で、どこかの広場、グランドなんですよ。そこは今は使われてなくて、昔、軍の学校があって訓練とかで使ってたグランドで。場所は忘れてしまったんですけど、夜中に車で行ったって言ってたから関東のどこかかな、と。

 そこに行くまでに車で吊り橋を渡るんですが、吊り橋を渡ってグランドについたら、彼だけ見えたって言うんですよ。同じ背丈の同じ制服を着た「水兵」が、ズラーッと並んで敬礼してるんだって。

 それで彼は「この先には行けないなぁ」と思って。で、車に乗って帰ろうと思って、走り出して吊り橋を渡り始めたら、後ろからオレンジ色のエネルギーのような、ばかでっかい球が「ゴロゴロ〜」とか音立ててこっちに向かって来たんだって。

 もうみんなパニックになっちゃって。その橋は吊り橋と言っても、車一台がギリギリ通れるくらいの幅のせまい橋で、両側の手すりに車の角をガンガンガンガンぶつけながら、あわてて逃げてきたんだって。どっちかと言うと「水兵」よりもエネルギーの球の方が怖かったって。

 その彼はそういう感じで、夜ちょこちょこ車で走り回るのが好きな人だったんですよ。

 これはどこかの県道を走っていた時の話なんですけど、山道の県道を走ってたら、横にガードレールがあって、ガードレールの下は崖だったと。そうしたらガードレールの崖側の向こう側に人が立ってたんだって。

 その人はいかにも「オジサン」って感じのデコッパチの顔してて、服の色とかも地味な「オジサン」って感じなんだけど、手が「赤ん坊」。ものすごくちっちゃいんだって手が。これはすごい怖かったって。


千葉の県道の話


 私、21〜22歳の時に千葉に住んでたことがあって、そのころ2トンのトラックの運転手をしてたんですよ。冷凍食品を運んでたんですけど。その時の運送会社の、先輩の女性ドライバーの話。

 夜、千葉の県道を走ってたら、「体がオジサンで手が赤ん坊」の人を見たって。
それは一緒に乗ってた助手の人も見たんだって。2人とも見て「今いたよね?」って感じで2人で顔を見合わせて、言葉を交わさなくても雰囲気でお互いわかって、もう怖くてずーっと黙って走ってたんだって。

 それって私が思うに、田舎って「飛び出すな坊や」ってあるじゃないですか。「飛び出すな危険!」とか書いてある、木の板とかでできた人型の看板。それの見間違いかな、って思ったんだけど、それにしてもおかしいよね。

 そういうわけで私は、高校の時の彼に1回「顔がオジサンで手が赤ん坊」の話を聞いて、21か22歳の時にまたその話を聞いたのね。最初聞いた時は「変な話だな」って思ったんだけど、この話を聞いて前の話と話がつながったの。


同じ運送会社のおばちゃんの話


 その事務のおばちゃんは千葉の田舎に住んでるんですけど、会社で飲み会があって、飲んだ後に車を運転して帰ったのね。だけど家まで帰り着く前にすごく眠くなっちゃって、とにかく眠いんで、どこかに車を停めて寝ちゃおうと。
それで田んぼのあぜ道に車でどんどん入っていって、突き当たりまで行って「ここで寝ちゃおう」って寝ちゃったらしいの。

 そしたら車の中で金縛りになっちゃって、金縛りになったと思ったら車がぐわんぐわん揺れるんだって。窓を見ると、影になった何人もの男の人が車を取り囲んでたって。
それで「うわーっ、怖いなー!」って思ったんだけど、おばちゃんは睡魔に負けて、金縛りのまま寝ちゃったんだって(笑)。

 そしたら、朝起きたら車を停めた位置が移動してたって。


勝浦のトンネルの話


 私、19の時にホステスしてたんだけど(笑)その時の同僚の女の子の話ね。
その子は霊感も何もなくて、見たこともなくて。そういう話は信じない子だったんだけど。

 その子はサーフィンをやってたのね。で、その子は彼氏と一緒にサーフィンをしに、千葉の勝浦に行ったの。

 屋根の上にサーフボードを乗せた車で夜中に走ってると、途中トンネル過ぎたあたりから後ろにダンプがずーっとついて走ってて、そのダンプがパッシングとか、パパパーッとかクラクションを鳴らしてすごいうるさいんだって。
車を運転してた彼氏はとてもケンカっ早い人で、「あおってんのか」と思って車を道の脇に停めて「やんのかこの野郎」って感じで出ていったら、ダンプの運転手がすごく怒って「おまえ、何サーフボードの上に人間乗せて走ってんだ!」って。

「危ねえじゃねえかバカ野郎!」って言われて、彼氏が「え?」ってサーフボードを見たら、サーフボードの両側につかんだ形の「泥の手形」がついてたんだって。泥を触って洗わない手でつかんだ感じの。そのダンプの運転手が言うには、トンネルに入る少し前から、サーフボードの上に人が乗ってたんだって。

 私も運転手やってた時、先輩ドライバーに「勝浦のトンネルは出る」って言われたの。

※本コーナーに登場する人物名は、すべて仮名です。
[ 前の話 ] [ 恐怖「i」話TOP ] [ 次の話 ]
[ 恐怖プリーズTOP ]