関宿城リベンジ!! of 茶房・風雲庵

関宿城リベンジ!!
江戸川サイクリングロード〜関宿城博物館(千葉県野田市関宿町)
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〜2005年3月29日〜
TEXT by 木城ツトム

前回の更新からずいぶんたって年が明けてしまったが、冬眠から目覚めた虫たちの如く、ヘタレライダーな私もあたたかな春の日差しに誘われてモゾモゾと寝床からはい出て来た。そして今またリベンジの時来たれり。かつて門前払いしてくれた関宿城(ただの休館日)が2度目のターゲットである。敵は本能寺にあり、リベンジは関宿城にあり!


写真:江戸川サイクリングロード必殺ウィンドマスター関宿城に近づく


コースは前回と同じく、江戸川サイクリングロードにそって北上するだけ。私の自宅からは片道約33kmなので、プチツーリングとして手頃な距離である。本当は前日に行く予定を立てていたのだが、私がたまに自転車で走ろうとするとなぜか天気が悪く、前日も雨が降って行く気になれなかったため急遽この日になった。

(実はこの日で正解であった……前日はまたしても関宿城の休館日だったのである!つーか事前に調べろよ自分)

さてこの日は朝6時ごろ出発。前日の雨で路面がぬれているが、雨は上がっているので走れないことはない。この日の天気は晴れたり曇ったりで、時おり左から北風にあおられる。

ここで、ヤフオクでゲットした多機能時計「ウィンドマスター」で風速を測定してみた。すると風速約3.2m。ううむ強い北風だ!……などと今ひとつ意味のない納得をしてさらに先へ進む。走り出して1時間を過ぎたころ、遠目に目的地の関宿城を確認。


写真:関宿城に到着今回の新装備01同02


前回はリカンベント・スティンガーの整備不良で走行中にボルトがゆるんだりしたが、今回はバッチリ整備してきたので何事もなく、朝8時前に無事関宿城に到着。しかし当然だが、こんな朝早くから博物館が開いているはずもない。仕方ないので休憩がてら敷地内の公園などでブラブラする。

さて毎回どこか行くたびに装備を変更しているリカンベント・スティンガーだが、今回も大幅な装備変更を行った。まずは前後ホイールを標準のものから、OPTIMA社純正完組ホイールに変更。見た目ではスポーク数が少なくなり、断面が丸ではなく平べったいエアロスポークとなっている。重量も標準のものからわずかに軽くなり、より走りが軽快になった(具体的には時速30kmぐらいまでの加速がスルスルッとスムーズになったが、そこから先の伸びが悪くなったような…まあ単に私の身体能力が下がっているのが原因だと思うが)。

そして今回、ついに禁断のパーツに着手!標準のFRPシートからカーボンシートへの変更である。私のようなヘッポコライダーにカーボンパーツなどまさに猫に小判なシロモノだが、リカンベントで重そうなパーツということで、今回シート変更と相成ったわけである。標準シートはメーカー値で1200g、カーボンシートは実測値で770gと差し引き430gもの軽量化だ。

これに加えて荷台と一体型になっていたシート取り付け金具(これも重い)も、荷台なしのシンプルな金具に変更。前後ホイール、シートと合わせて合計1kg以上の軽量化につながっている。

しかしまったく荷物が載らないのも不便なので、ホームセンターで買ったちっちゃいバッグと、ペットボトルも使えるボトルゲージも装着。インフレーター(空気入れ)はバッグの下に横向きで装着。しかしこの自転車はボトルゲージ穴もないし、インフレーターもうまいことくっつかなかったり、細かいところで苦労と工夫を強いられる。


写真:博物館の裏手


博物館の横手には遊具のそろっている公園もあるのだが、さらに裏手に回ると、ただっ広い芝生の敷地に動物のブロンズ像が点在している。このブロンズ像の造形が妙にリアルなので、本当の動物公園にでも来たような不思議な感覚におちいる。それはいいのだが、このブロンズ像の動物の種類が無駄に多いのが謎である。

パンダゴリラ、ウサギ、ゾウガメ、カバ……とまあこの辺は別に問題ない。しかし

これってどうよ?

芝の上に巨大ナマズ。シュールを通り越して不気味だ。さらによく見ると

こんなのも。

どうして魚類だけ地元の特産物なのか、あまりにも謎が謎を呼ぶ。クジラやイルカじゃダメだったのか(魚類じゃないけど)。


写真:博物館・天守閣展望台から庭園風公園入り口庭園から


さて時間をつぶしてやっと朝9時、博物館が開園。博物館内部は残念ながら撮影禁止だったので写真での紹介はできないが(関宿城博物館公式サイト)、ガラスケースに入った歴史的資料が並んでいるだけのよくある資料館だと思っていた私は、入ってビックリ。中はテーマパークのごとき近代的内装で、音と映像と資料で利根川の治水の歴史を紹介しているマトモな博物館だった。

見ていて一番驚いたことは、なんとその昔、利根川は銚子の方へは伸びておらず、東京湾に注いでいたという事実。千葉県と茨城県を分ける川には、後の人為的な工事でつながったのだとか。子供のころから国道6号の橋を渡るたびに雄大な川面を眺めては「あれこそが利根川」だと思っていた私には、この事実はとてつもないショックだ!Σ(゜△゜;)

ともあれ予想以上に見応えのある博物館だったので、近くにおられる方は足を運んでみるのも一興である。さて帰りの江戸川サイクリングロードは強烈な北風が追い風となり、平均時速30kmぐらいで快走。ただし天気が曇りがちだったので、あまり爽快感はなかったのが残念。まあリベンジが達成できたので良しとしよう。