ページ2 of 茶房・風雲庵

榛名神社ツーリング
群馬県高崎市榛名山町 〜 群馬県渋川市伊香保

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2016年4月20日 木城ツトム

019.jpgさらに上っていく。榛名山は火山なので、溶岩質の奇岩に覆われている020.jpg石段の途中にある双龍門。門のふたつの竜のほか、見事な彫刻が施されている021.jpgやっと本殿に到着。大きさはそれほどでもないが鮮やかな彩色と彫刻が見事022-1.jpgすごい量の彫刻に覆われた、非常に豪華な本殿。神社というかお寺っぽい感じも
023.jpg本殿から左側につながっている建物。もとは神楽を見るための観覧席024.jpg奉納されている巨大ノコギリ。道具関係が多いのは何か理由があるのだろうか026.jpg不気味で巨大な天狗面。これは榛名山における山岳信仰の名残りらしい027.jpg小さい山に囲まれた榛名湖。中禅寺湖に次いで2番目に標高が高い湖

榛名神社の本殿は左の方に建物が延びていて、さらに左側に別の棟が建っている。さらに手前には小さい舞台があって、せまい場所に建物がひしめいている感じ。歴史を感じさせる額や奉納品、コワい天狗面などをひと通り見たあと本殿にお参りして(神社なのに思わず手を叩き忘れた)、早々に参道を引き返す。榛名山に到着してからすでに1時間半も経ってしまったので、次の目的地の伊香保温泉街にある伊香保露天風呂に向かう。そのあと水沢うどんを食べる予定なので、ゆっくりしてると昼食がどんどん遅くなってしまう。

入り口の赤い鳥居をくぐって榛名山のワインディングロードを進む。山道としては道幅がせまくないので助かるが、下り坂のかなり急激なヘアピンカーブが続くので、ワインディングになれていない私にはけっこう大変。愛車ヴィクトリー・ハイボールはすぐステップをガリガリ擦ってしまうので、2速でゆっくり走らねばならない。後ろからの車にあおられてヒィヒィ言いながらしばらく走ると、突然目の前に榛名湖が現れた。ちょっとここで記念撮影。

ここからはワインディングのくねくね道から一転、北海道のような景観の中、まっすぐな直線道路を進む。ここの道、動画カメラのバッテリーが切れてしまい動画撮影できなかったのが実に残念無念。距離はいくらもないが、すごい気持ちがいい道路だった。

榛名山からは徐々に下ってきていたのだが、再び山の中に入っていって駐車場に到着。古くからある温泉街なので、道が入り組んでてメチャクチャわかりにくい。水の鉄分で黄土色になった小川を横目に、ホテルの敷地なのかなんなのかわかりにくい路地を歩いていくと、日帰り温泉施設の伊香保露天風呂に到着した。ここは露天風呂しかない温泉なので、木造の建物は受付と休憩室だ。

027-1.jpg湖に面した小さい山、榛名富士。形がまさに富士山っぽくて美しい028.jpg伊香保温泉・河鹿橋駐車場に到着。街の中なのかと思っていたら完全に山の中029.jpgここでもあちこちに桜が咲いていて目を楽しませる。満開はもう少し先?030.jpg太鼓橋を進む。橋の下には川が流れるが、温泉の成分で黄土色になっている
031.jpg伊香保露天風呂。受付の奥の戸を開けると露天風呂があるだけのシンプルな温泉032.jpg温泉が地下から湧き出ている様子を見ることができる「第二号源泉噴出口」033.jpgアクリルドームの中が源泉、その奥にある石碑は「ラドン発見の碑」!034.jpg透明なアクリルドームの中では、今まさにこんこんと温泉が湧き出している

ところが奥の方に「噴出口」と書かれた建物がある。横にはドイツ人医師ベルツ博士の胸像。建物の下には中央にアクリルドームで中を覗ける、温泉の源泉噴出口が作られていた。ここはまだ新しいのか、石造りで非常に立派だ。ゆるゆるとわき出す温泉は、ついついぼーっと眺めてしまう。さらに奥には、大きな石碑に「ラドン発見之碑」!! 横の石碑の解説によると、ここ伊香保で日本で初めてラドン(放射性元素。無味無臭の気体)が観測されたそうだ。しかしラドンと聞くとつい怪獣かと思ってしまう(←オヤジ世代)。

さていよいよ露天風呂へ。大人ひとり450円をおばちゃんに払って「男湯」の戸を開けると、いきなり露天風呂がある。敷地の横にロッカーが大小たくさんあるので、そこで服を脱いだら即入浴(かけ湯を忘れずに)。半円形の湯船は中央にしきりがあり、あつ湯ぬる湯に分かれている。青森県・恐山の温泉のようにメチャクチャに熱いのかと思っておそるおそる入ったが、あつ湯の方でも43度程度でちょうどいい温度。お湯は黄色というか黄土色ににごっているが、入ってすぐ肌がスベスベになるといったことはなく、温泉成分が強い感じはしない。10人も入ればいっぱいになってしまうくらい狭いが、この日の入浴客は2〜3人だったので助かった。

30分ほど入って温泉を堪能したら、休憩がてらに外にある「飲泉所」で温泉を飲んでみる。いろいろと効能が書いてあって健康にはいいらしいが、中途半端にぬるいし、にごってて泥水のようなヒドい味(笑)。コップ一杯も飲む気になれない。さて次は遅い昼食、「日本三大うどん」と言われる水沢うどんの店に向かう。ふたたび山道を少し走ると、うどん屋がたくさんある「水沢うどん街道」に到着。しかしうどん屋が密集しすぎていて、目当てにしていた「大澤屋第一店舗」がどこなのか迷ってしまう(笑)。「大澤屋」には第二店舗もあるがこの日は休みだったので、なんとか間違えずに入ることができた。

035.jpg露天風呂の道中にある、温泉を飲むための施設。飲んでみると超マズイ!036.jpg日本三大うどん「水沢うどん」の店「大澤屋」。他にもたくさん店がある038.jpgなんとこの店は芸術家・岡本太郎の作品が飾られている。太郎ゆかりの店らしい037.jpg大澤屋で食べたざるうどんと舞茸の天ぷら。もちもちのうどんは確かに美味

もう午後3時、ようやく「大澤屋第一店舗」に入る。引き戸を開けると、まるで温泉施設のような広いエントランス。横に銭湯方式(木の札が鍵になっている)の下駄箱があり、受付までの間に巨大な手の形のオブジェがある。赤青2色の手の形をしたイスなのだが、これはかの芸術家・岡本太郎の作品。この店は岡本太郎ゆかりの店らしく、他にもいくつか作品が展示されているとのこと。今回この店を選んだ理由には、この岡本太郎作品もあった。

ところが、岡本太郎作品が展示されているというテーブル席とは別の座敷に案内されてしまったため、他の作品は見られず。気を取り直し、大盛りざるうどんと舞茸の天ぷらセットを注文。うどんは透明感があり、コシは強いのに歯触りはモッチモチ。しかも切れ目がわからないくらい長い!ちょっと食べづらいくらい長いのが難点だが(笑)見た目より量もあり、舞茸も大きくて満足できた。ただつけ汁は(ダシはしっかりと出ているのだが)妙に薄く、舞茸の天ぷらにかけてある塩もほんの少しで、全体的に薄めの非常に繊細な味付け。汗をかいた体にはもう少し塩分が欲しかった。

温泉とうどんも堪能したところで自宅へ引き上げる。この日は終日ポカポカ陽気、山の上が少し涼しかった程度で最高のツーリング日和だった。今回のツーリングは最高だったなぁと思いつつ関越道を走っていると、もうすぐ外環道というあたりから強烈な向かい風になってきた。とんでもない強風に煽られて、フラフラしながらなんとか無事帰宅したが、温泉に入ったのに強風のせいでまた疲れてしまった。今回の走行距離は往復で約328km、燃費はリッター21.6kmと、ワインディングを走ったり強風に煽られたわりにはなかなかの結果になった。

やはり群馬は景色が美しいし、走ってて楽しいし意外と近いしでグンマー最高、最近すっかりグンマーラブである。またこの次もグンマーを探索してみたい。