木城家の食卓

2001年8月17日/下妻・木城家にて収録

今回、茨城県下妻市に居を構える木城家にて、昔から幾度となく聴かされてきた我が母カズエの心霊体験を再び語ってもらった。どこの家庭でも似たような感じだと思うが、心霊現象に懐疑的・無関心な父タダマサとは対照的に、母カズエは霊感体質だと自称する。そのために幼少の頃より幾度となく心霊現象に見舞われてきたのだという。その中から代表的な体験談を語ってもらい収録した。

なお、話の中には細かい点で説明不足の箇所もあるかと思われるが、いささか古い話なので補足不可能であることをご承知願いたい。
老人が語る古い怪談…といった夏の風情を楽しんでいただければ幸いである。


話者:木城カズエ/旧姓・滝沢カズエ。1940年1月16日東京・池袋にて兄ひとり・妹ひとりの三人兄妹の長女として生まれる。第二次大戦中に両親を失い、戦災孤児として茨城の親戚宅で幼年期を過ごす。この幼年期の不遇な経験に生来の根性主義が加わり、長じてからは男も恐れる「根性の人」となる。その後再び池袋の親戚宅で過ごした後、一人暮らしを始め、木城タダマサと出会い結婚。世田谷でホルモン焼きの店を始める(この頃長男ゆきと誕生)ものの経営難に陥り夜逃げを敢行。タイル屋として千葉県柏市にて復活。以来30年、働き通しで収入の少ない木城家の財政を裏から支えてきた。現在は隠居して悠々自適の毎日。61歳。



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ヤバタの幽霊話
クリーニング屋の話
「お帰りなさい…」
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