城山のサツキ池 |
||
漫画家・バディプロダクション所属 「i」さん(男性)香川県出身 |
||
小2の夏休みのよく晴れた日、僕は役場の図書室で妖怪辞典を見ていた。 |
と、いうのも昨日の昼間のこと、この日はよく晴れていた。 |
||
図書館を飛び出して、もう好奇心に火が付いちゃった僕は、城山に向かってチャリンコを走らせた。 |
土手に一つお墓が立っているのを見つけた。 |
||
次の日、その日はちょっと離れた町に入院している祖父を泊まり込みで見舞うことになっていた。祖父のベットの横に小さな折り畳みのベットを置いて、僕一人泊まるのだ。 |
あの背中の丸いあのお婆さんが、あの土手から手を振っている。 |
||
廊下は消灯されていて、所々に青と赤が混ざったボンヤリした明かりが点いていた。 |
看護婦さんが、あのお婆さんが三日前に亡くなったと話しているのをぼんやり聞いた。 |
||
※本コーナーに登場する人物名は、すべて仮名です。 | ||
[ 前の話 ] [ 恐怖「i」話TOP ] [ 次の話 ] [ 恐怖プリーズTOP ] |