さて引き続いて「関西四天王」三番手の登場は、毎回印象的な作品で異彩を放つ、おなじみ京都の路下殿である。今回は初心に返ったような黒背景で、死地をさまよう幼少のガリィとエーリカの一瞬を捕らえたドラマティックなイラスト。黒背景は御仁の第一回応募作(第14回『サラ』)と同じ手法だが、細かな技法は数段レベルアップしており、作品全体の完成度を高め、深みを与えることに貢献している。実に天晴れである。御仁はイラストとしてまとめる基礎画力は充分持っているので、今後はなお細部のグレードアップを心がけつつ、独自の境地を切り開いてもらいたい。己の敵は己自身。精進である。
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