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ノート漫画の時代 1975〜1979年 |
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小学校低学年のころまでに、漫画風の描き物はけっこうやっていたはずだが、チラシの裏などに書き散らしていたため現存していない。
このころ僕は、ウルトラ怪獣の小さな人形を使って「怪獣ごっこ」という遊びをするのが好きだった。 「15冊ノート漫画」はこの怪獣ごっこを紙の上でそのまま再現するものだった。 下書きなどせず、構想など考えず、即興にてサインペンORボールペンで欲望のおもむくままに描きつづった代物だ。 15冊+別冊三冊のタイトルは以下の通り。 「魔神超暴力(バイオレンス)」全3巻 「続・殺気」全3巻 「暴力」とか「革命」とか「殺」とか、今ならR15指定を受けそうな殺伐とした文句が並ぶのが70年代を偲ばせてほほえましい。 その内容をちょっと見てみよう…。 この銅像はジャンボマシンダーのマジンガーZそのままである。次のページで自らの耳を折って手下を作るのだが、実際にウチにあったマジンガーZも耳が折れ、パイルダーがとれたまま紛失していた。 かつて魔神を倒した英雄の子孫である主人公たちと、よみがえった魔神の手下たちが延々と戦闘を繰り広げるというのが物語内容。 15冊あっても中身はみんな同じである。 この物語の舞台はミラ星という人語を話す怪獣達の住む星で、かつては高度な文明を誇ったが、魔神バイオレンスが暴れたために荒廃した荒野の惑星になってしまったという設定。 「魔神超暴力(バイオレンス)」3巻ラスト、主人公たちの乗るプテラノドン型巨大ロボ「空魔巨竜」(「大空魔竜ガイキング」に影響されている)は、魔神バイオレンスに体当たりを敢行。登場人物全員死亡により、物語は終わったかに思われた。 これを描いたのが76年と推測されるので、「さらば宇宙戦艦ヤマト」(78年)で主人公が特攻して物議を醸す2年も前から、僕は特攻オチをやっていたわけだ。 登場人物全員死亡以外の話の終わらせ方を知らなかったらしい。 しかし主人公たちは死んではいなかった。バイオレンスとの激闘から五千年後(いきなりだな)、冷凍睡眠から主人公たちが復活するところから始まるのが「怪獣革命」。 ボックス入りの15冊シリーズには日付が書いてないため、正確な製作年月日はわからないが、当時放映されていたTVアニメなどの影響をモロに受けているので、そこから推察するに75年半ば〜77年と思われる。 その後「スターウォーズ」や「宇宙戦艦ヤマト」の洗礼を受け、もう少しSFっぽい設定の別シリーズを1時描いていたが途中で中断。 ノート1冊あたり60ページなので、ぜんぶで軽く千ページを超えている。 よく海外からのインタビューで「漫画を描きはじめる前は何をしていましたか?」などというのんきな質問が来るのだが、スタート地点がこうなので非常に説明に困るのだ。 |
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