きまぐれゆきと帳



2006年最後の書きこみです。

2006/12/31

今年の書きおさめです。

このあいだカルドセプトサーガの第一回アップデートが出たので、早速パッチを当ててみました。
そうしたら意外な事に、最初のレビューで指摘したレスポンスの悪さなどが改善されてかなり快適にプレイできるようになっていました。
仕事のネームに入っていたので、ストーリー後半に出てくるような広大なマップでのレスポンスは検証してませんが、少なくとも小規模マップでは昔のカルド並のプレイができるようになりました。
やればできるじゃん。
500kbそこらのパッチでどうにかなるものだったら、始めからちゃんとしたものを出してほしかった…。

まだ40あまりの未修正のバグが残っていたり、パッチを当てた事によって新しいバグが出たりしているようですが、メーカー関係者の皆さんには来年もがんばってパッチを出していただきたいです。
また今回の件を教訓として、いい加減な出来の商品を発売したりしないようにしていただきたい。


さて今年もあと数時間となりました。
僕は06年は調子が悪くて、連載もページ減らしたり休んだり。
来年は調子が戻るといいなあ。

では皆さん、よいお年を。<(_ _)>



今年最後のレス。

2006/12/25

12月8回目の書きこみです。

>ぺぺさん

前回は発言の趣旨がよくわからなかったのでレスしませんでした。

僕の考えを言いますと、ファンはいくらでもワガママを言ってもいいと思います。
僕も好きなメタルバンドのスタイルが変わっていったりすると、「昔のスタイルで曲を作ってくれないかなぁ」とかよく思います。
でも作り手は、そんなファンのワガママに振り回される義務はありません。
「あ〜なんかまた勝手なこと言ってるなぁ〜」ぐらいなもんです。
無責任なことを言いあって楽しむのがファン、責任もって後世に残る仕事をするのがプロですからね。
難しいことを考えずにどんどん楽しんでくださいね〜。
(でも「俺の言う通りにしないと爆弾送るぞゴラァ!」とかはダメですよ〜。犯罪ですからネ)



>kawamura君

レスは不要とあるが、今年の締めなので書いておく。

川村君の言い分、俺の言い分、互いに伝わったようだな。

> そういう意味ではたとえ話、豪華客船というか「客船船団」
> のがいいかなあ。
> 企画マン君は安易にカルドセプト号の沈没を「船団の滅亡」
> と直結してしまった。

そうだね。
個々のゲームタイトルという船があって、それに客がお金を払って乗りこむ。
現場のクルーが船を操船する。
そしていくつもの船のオーナーとしてのゲームメーカーという会社があって、さらにいくつものメーカーがゲーム業界という巨大船団を形成している。
そういう構図で見ると理解しやすい。

> なお、カルドセプトサーガというゲームについては、俺も
> 現役である以上具体的にとか、おおっぴらにとかは批判でき
> ません。

わかった。
これ以上カルドサーガの話題を君に振るまい。

> ・・・というわけで、カルドセプトサーガについては、もう
> 大変な目に会いましたねえ・・・としかいえませんし、
> 言ってません。
> 三度目の航海が、まさかこんな悲劇になるとは。

うん。
一番最初の君の書きこみの時に、そういう「被害者」への配慮の一言があればなぁ。
被害者感情を一顧だにせず「21歳企画マン君の暴露発言」にだけ苦言を呈しているように見えたんだよ。
俺のカルドサーガへの血涙から始まったスレッドなのに、いかにも傲慢に見えた。
企画マン君の発言にだけにしか興味がないんなら、リンク先の掲示板にでも行って書け…と思った。
だけど君のこの言葉が聞けたから、ぜんぶ許す。

> 悲しいという言葉使いについては、なんら日本語的に
> 間違っていないので「そうですか」としか言いようがない
> ですね。
> そう取るか、というか。

「悲しい」という言葉の使い方に関しては、俺は自分の主張を曲げる気はない。
自分の信念、プロとしての倫理観に直結することだから。
俺の作品をよく読んでもらえればわかると思うが、「悲しい」という感情の中身については俺なりの探求を重ねてきたつもりだ。

> ちなみに実際いいソフトはXBOX360は弾数がありますし。
> ちなみに個人的にお薦めは
> 「ロストプラネット」「トゥームレイダーレジェンド」
> 「PREY」かなあ。

「ロストプラネット」は買ってやった。
ちくしょう、ネームが丸一日遅れてしまったじゃないか!(俺が悪いんだけど)
ゲーム部分は面白く、映像もすばらしい。カプコン様々です。
だけどストーリーはよくわからなかったな。

> だからくよくよなんかしていられないはずなんですよ。
> 業界にいる間はせめて熱く希望を持とうよ、と俺は思い
> ますね。

うん。その意気だ!!
だけど、ウチのBBSでこういうことを書いても、あの「21歳企画マン君」には届かないだろうなぁ。
21歳はあまりに若すぎる。
自分を振り返ってもわかるけど、あの年齢では会社や業界に過剰な理想を抱き、それに挫折して過剰に絶望するということもよくあることだよ。
今の時代、ネットでの発言は若気のいたりだとしても後々まで残ってしまうけど、彼にはこの挫折を乗り超えてより大きな仕事をする人間になってもらいたいね。
カルドサーガの被害者としては、戦犯は彼ではなくて、経験のない若輩を起用した上の人間だからね。

> 「イヤならやめる」しかないんですが、まあ普通は簡単には
> やめられませんよね。
> 才能に自信があれば別だけれど。

俺の親父はね、俺やツトムがまだ小さいころ、大工の親方とケンカして仕事がなかった時期があるよ。
母ちゃんは「あの時は大変だった〜」って今でも愚痴るんだけど、俺は親父を尊敬している。
それ以来、「最後の手段として、イヤなら辞める」(木城家ではこれを“ケツをまくる”と言う)覚悟をもって事に当たることを木城家の家訓としている。
「タイル屋の話なんか持ち出されても困るよ!!」と思うかもしれないが、まあ辞める覚悟に才能は関係ないって事で。

年末の仕事が忙しい中、長文のレスをくれてありがとう。
これで心置きなく新年を迎えられる。
風邪とノロウイルスには気をつけて、体を壊さない程度に適度にがんばれ。



長年の夢が実現!

2006/12/21

12月7回目の書きこみです。

来年新春に出る予定の「メガミックスvol.2」につくピンナップイラストの制作過程を「ゆきとの書斎」で暫定公開しました。
フル公開はメガミックスの発売をお待ちください。(^_^)


「サヨナラのおじさん」として知られる、映画解説者・故淀川長治氏のテレビ解説を集めたDVDが発売されるそうです。
「淀川長治の名画解説」(リンク

ウチの仕事場でも15年ぐらい前から、「淀川さんの解説だけのビデオほしいよなぁ〜」と話していただけに、ついに夢がかなったという感じですね〜。
(^_^)
はたして「バンディットQ」の解説とか入っているかなぁ。


BBSへのレス
> CGに頼り過ぎるのは、好きじゃない さん
> そういえば、外伝収録した単行本はどうなったんでしょ〜

つーちゃんも返答していますが、いまのところ具体的なスケジュールはできていません。
ページ数の関係で、銃夢外伝の単体コミックス化は新作を一本描くことが大前提でした。
「馬借音頭」を描いたので、あとは編集のスケジュールと発売のタイミングだけですね。
来年新春の「メガミックス」の発売以降になると思いますが、2007年中には必ず出ます。
収録作品は「聖夜曲」「故郷」「音速の指」「馬借音頭」です。


> マチュさん
> ところでメガミックスという方にも収録されるようですが、
> そちらは外伝掲載以外に銃夢関連で他に何かあったりとかしますか?

ゼクス君のピンナップイラストがつきます。
「ゆきとの書斎」の制作過程のコーナーも参照してくださいね。
このイラストは外伝コミックスにはつきませんから、メガミックス買わないと遠い未来に出るかもしれない画集に収録されるまで手に入らないということになるやもしれません。
あと編集からは「NG人生劇場」みたいなオマケ漫画を注文されているのですが、いまだにネタが浮かばず、できるかどうかは微妙。


「馬借音頭」の舞台の時系列についてちょっと解説しときます。(バレなし)
これは銃夢LO第2巻 PHASE:12「夢の罪の重さを」のすぐあとの話で、ガリィ達がイェールに登り、レヴァイアサン1を経てZOTTが開催される直前ぐらいまでの約三ヶ月間のあいだに地上で起きた出来事を描いています。
冒頭でコヨミちゃんが編集長に売りこんでるピンボケの写真は、12話でケイオスが復活した時に撮っていた写真です。
(少しわかりづらいですが)
LO2巻を引っ張り出してきて読んだ後に「馬借音頭」を読むとすんなり話がつながってイイ感じかもしれませんよ。
(^_^)


> D丸さん
> gathさん
> バーサーカー佐藤さん
> タンニさん

「馬借音頭」喜んでいただけたようで、なによりです〜。
死にそうになって描いた甲斐がありました〜。

> マチュさん
> タ、タナカ君、かっこいい!!あのデザインツボですww
> しかもすっごい描き込まれてますしw

フューチャーショック田中君ですね。(^-^;)
ネームの段階ではふつーの人だったのですが(絵を隠してセリフだけ見ればわかります)、絵を入れる段になってイタズラ心が出てああいう風に。
ひさびさのクズ鉄町テイストは描くのがたいへんだったけど楽しかったです。


>kawamura君へ

前回の俺の書きこみに対して反論があるなら、25日までに書き込みしてほしい。
そして年内には決着を着けよう。
俺はもうネームに入るので頻繁にレスつけられなくなるし、年越してまでギスギスした議論をしたくないしな。



カルドセプト・サーガの話・続きの続き

2006/12/17

12月6回目の書きこみです。

>kawamura君

ほほう、たわけにたわけで返すか。
さすがは俺が見こんだ男。
怒られて「ハイすいません」じゃ議論が深まらんものな。

ロケットスタジオの21歳の企画マン君の内部暴露が会社員としてふさわしくない行為である/プロとしてなってない、という点にはまったく異存はないよ。

豪華客船のたとえ話でわかったのだが、どうやらゲーム業界全体の話と「カルドサーガ」といういちプロジェクトの話がごっちゃになってしまっているようだ。(俺もふくめて)

あらためて業界全体と「カルドサーガ」の二つを切り分けて論じよう。


まずは「カルドサーガ」の話。(元々この話題はカルドサーガの不出来が原因ではじまったのだから)

川村君の豪華客船の船員のたとえ話をカルドサーガ・ユーザーから見ると、もう手遅れなんだよ…。
タイトルは発売されてしまったのだから!

会社がどうこう、業界がどうこうということではなくて、ゲームタイトル一般の話でもなく、カルドサーガユーザーにとってはカルドサーガの出来だけが問題なんだ。
ほかの船の船員はがんばっている、とか言われても、なんのなぐさめにもならねーんだよう。
(T_T)

豪華客船のたとえで言うと、カルド号の一回目の旅は最高!
二回目の旅は世界最高!!
で期待して三回目の旅に参加したら、クルーがまともな仕事もせずに沈みましたとさ…。
という感じだな。

そして生き残ったクルーが「この業界に失望した!」ってmixiで吼えて、それに川村君が「ちゃんと仕事している船員もいる!」と反応して、カルドサーガ号生き残り乗客の俺が「たわけ!」と怒った、という流れかな。

どんな業界にも手抜きをする奴もいれば、地道にがんばっている人もいるよ。それはわかっている。

でも俺が前回怒った原因のひとつは、川村君が「悲しい」という言葉を使ったこと。
「悲しい」という言葉を非難に使うのは、プロとして卑怯なことだぞ。
「悲しい」と言われたら、他人は同情するか、無関心かしか選択肢がないじゃないか。
泣いていいのは被害者だけだ。
論理的に反論しろ。そして怒れ!!
昔のアシスタント時代の傍若無人な川村君を知っているから、よけいそう思う。


つぎにゲーム業界全体のことについて論じよう。
といっても俺はいちユーザーだからたいして言えることはないんだけど…。

俺個人について言えば、前回も書いた通り、「カルドサーガ」でハズレ引いたからといってXbox360売っちゃったり、ゲームやるのをやめる、とかそういうことはないよ。
ただ今後バンダイナムコや大宮ソフトのゲームを買うかどうかはわからんけど…。

ただアマゾンのレビューを見るかぎり、カルドサーガのためだけにXbox360を買った、という人もけっこういて、そういう人の書きこみを見ると本当に胸が痛む。
「悲しい」って言葉はこういう時のために使う言葉じゃないのか。
あの人たちはもう新しいカルドセプトが出てもやらないかもしれないし、ゲーム自体をやらなくなってしまうかもしれない。
本当に悲しいってのはこういうことだろ。

ゲームはマンガなんかと同じ嗜好品だから、ファンに失望を味あわせて見切りをつけられたらそれまでだ。



業界の衰退には二種類ある。

ひとつは売り上げが落ちること。これは数字としてハッキリと出るので、ニュースとして取り上げられる。

もうひとつはちゃんとした品質のものが作れなくなること。これはリコールやバグが発覚するまではなかなかニュースには取り上げられない。
ゲームやマンガのような文化商品には品質に加えて、面白いものが作れなくなる、ということもある。これは極めて主観的なものなので、表のメディアで取り上げられるようなことはほとんどない。

この二つは資本主義の社会ではある程度連動しているが、必ずしもイコールではない。
ちゃんとした品質のものが作られているのに、売り上げが伸びない、落ちている、なんてこともザラにある。

俺もものを作っている人間だからその立場から言わせてもらうと、地道にいい仕事、面白い作品を作っていれば、売り上げという形で評価されると信じてやっている。
だけどその信念には、実際なんの根拠もない。
現在銃夢LOは初版10万部。俺としてはこの倍は売れてしかるべきだと思っているが、市場による判断だから受け入れざるをえない。
それでもときどき悔しさがつのって、編集者に
「もっと広告打ってくださいよ!うわーんヽ(ToT)ノ」
とごねたりして困らせる。そのあとは決まって自己嫌悪で寝こむ。

ちょっと話がそれちゃったが、よーするに、現場の人間が「よいものを作れば売り上げも伸びるはず」と根拠のない信念で仕事するか、「てきとーに手ぇ抜いててきとーに稼げりゃいいんだよ」と考えて仕事するか、そこの差が品質の問題として立ち現れてくるんではないかと俺は思う。
文化商品の場合には、その現場の意識の差が作品の面白いかどうか、ユーザー体験のよしあしになるんではないか。

そして売り上げが悪くなってきた時、「逆境だが、ここでいっちょ踏ん張っていいもの作ってやっか!」と考えるか、「売り上げわりーからコストダウンしてテキトーなもんでお茶を濁すか」と考えるか、そのメーカーの姿勢の違いが業界の明暗を分けていくんではないか。

ちなみに俺は会社勤めの経験がないので、勤め人の気苦労というのはわからない。
多人数で仕事をすれば思うようにはいかないんだろうなぁ、とは想像はする。
ただその組織の論理が、上に挙げた日本の美徳というべき「モノづくりの精神」を押しつぶすなら、そんな会社やめたら、と思う。

俺が現場の人たちに送るエールは、「がんばっていい仕事しろ。報われるかどうかわからんが」というものになるな。
なんか夢も希望もないような言葉だが、はじめから成功するとわかってるなら素人でもできる。
ちゃんとした仕事をした上で評価は天に任せる、というのがプロの矜持というものだ。


それからガンダムのたとえはワケわからんから勘弁してくれ。



カルドセプトサーガの話・つづき

2006/12/16

12月5回目の書きこみです。
前回の書きこみは取り乱してすみませんでした〜。
<(_ _)>


>Ivanさん

ブルードラゴン面白いですか?
バイオレンスがないファンタジーには基本的に興味がないんだけど、面白いならXbox360応援のために買ってやってみるかな…。
敗けハードを応援するというのはリスクなしにロックな気分が満喫できて楽しいもんです。
「俺は長いもんには巻かれないぜ〜〜イェ〜〜〜!!」みたいな。

昨日「お姉チャンバラ・ボルテックス」と「地球防衛軍3」が届いたのでやってます。
Z指定上等!!な「お姉チャンバラVX」はPS2の1作目・2作目からのファンなので期待の一本。
しかし体調が悪いためかなんなのか、3D酔いみたいな症状が出てしまってステージ2面までで中断中。
「地球防衛軍3」は前作はやっていないのですが、店頭デモを見てやりたくなってしまったので購入。
これが意外にツボにはまった。(^_^)
システムはヘイローの影響がバリバリに感じられて、チープなヘイローという感じなんですが、巨大な敵が大挙して押し寄せてくる戦闘感覚はヘイローとはまた違った面白さ。
武器のチョイスを間違えて出撃すると、難易度が劇的に変わったりするところもイイ。


> ツトム@管理人
> ダイスの乱数なんてゲームの基本中の基本だから、これがバグるってのは、何
> か意図的に片寄りを作ろうとして失敗したのか?(^_^;

ダイスのバグの謎解きに関してはスラッシュドットのツリーの方々が謎解きに挑んでおられます。
リンク
素人にはプログラムの式なんか書かれてもさっぱりだけれども、ひじょーにしょっぱいミスらしいことはわかります。


ところでドラクエがニンテンドーDSで出るというツリーにみんなDSヤダ〜って拒否反応だしてるけどどうして?
「ドラクエは一番売れるハードで出す」ってエニックスは公言してて、それで昔ファミコンからPSに移ったという歴史があるわけだし、現在のハード・ソフトの売れ行きを見れば次世代機ではなくDSで出すというのは至極当然、と思うんだけど。
一番解せないのはPSPならいいけどDSじゃヤダ〜という意見。なんで?
アンチ任天堂?
僕は前から言っているように、カルドセプトが出るんなら(PSPじゃなくて)DSで出してほしかった、と思ってるんだけど。
ちなみにPSPもDSも持ってないです。


> 通りすがりさん
> カルドセプト事実上販売休止だそうです

バンダイナムコがちゃんと公式声明出してパッチを当てる約束したのはちょっとだけ評価できますね〜。
このままバックレると思ってたから…。
パッチの出来と今後の行動次第ですけど…。


> kawamura君
> 血涙

お前の言い分を要約すると、
「一部の会社の不祥事を業界全体に拡大するな〜血涙!!」
だよな。

たわけ。
お前の血涙など俺の血涙に比べたらものの数ではないわっ!!
すべてのカルドセプトファンの血涙に比べるまでもない!!
おれらは金出した客だぞ!!
人によってはカルドのためだけにXbox360を買ったという人もいる!!
(俺はデッドライジングとか他にもやりたいソフトあったから360買ったのは後悔してないけど)

後半漫画業界にたとえて書いているけど、たとえ現実に業界の内部告発のようなことがあったとして、俺はなんとも思わんね。
実際この業界もところによっていろいろ問題を抱えているしな。
自分が自分の仕事でファンに対して後ろ暗いことをしていなければ、なんら恥じることも悲しむこともない。
「プロ」なんだからな。アマチュアじゃねぇんだよ。
ちゃんとした仕事をしていない奴は「プロ」じゃない、それだけ。
ちゃんとお客さんに対価を払ってもらうだけの仕事をすることだ。
これはどんな業界であっても絶対の真実であるはずだが、不幸かな、会社が新入社員に対してこうした高い意識を教育していない業界のなんと多いことか(ゲーム業界のことを言ってるわけじゃないよ)。

これは「ゲーム脳」とか、残虐ゲームを引き合いにしてのゲーム業界バッシングとかいうのとは次元が違う話だ。

三菱の車が脱輪したとか、ソニーの電池が火を吹いたとか、そうした話題がつづいた時、「日本のモノづくりは大丈夫なのか!?」という問題意識が出てくるのは至極当然のことだ。
それが現在ゲーム業界に対して言われてるんだ。
俺らは一般客だから、ゲーム業界の内部事情はわからない。
だけど日本のゲームのファンだから、好きなゲームがやりたいから「日本のゲーム大丈夫なのか?がんばれ!!」と思うんだ。
そして待望のゲームタイトルが出てみたらそれがクソだったので、泣いてるんだよ!!

川村君には、業界内部に詳しいという経験を生かして、なんでこの「カルドサーガ」のようなクソゲームが開発され、それが店頭にまで並んでしまったのか、また歴史的に見て、これほどのバグだらけのゲームが発売されたことがあるのかどうかなど、そういう方面の話が聞きたかったな。



血涙!!

2006/12/14

12月4度目の書きこみです。

>銃夢BBS
>Ivanさん
>ドラクエIX
> 今ネットで大騒ぎです。
> いえ、ゆきとさんがこれ自体に興味ないことはわかってますが、問題はハード
> がDSだということですよ。
> ゆきとさん5月のゆきと帳で据え置きハードの行く末を案じてましたよね。
> これはマジでやばいかも…。


そうっすね〜〜〜。
DS買ってやればいいじゃん。
……
……
うごがががああああっ!!!!(血涙)

ドラクエがなんだってんだぁ〜〜〜〜っ!!
こっちは今カルドセプト・サーガで血の涙で前が見えないんだよっ!!

・アマゾンのレビュー:ファンの慟哭を聞けっ!!
リンク

・スラッシュドット:微妙に関係者の内部事情推察
リンク

・痛いニュース(ノ∀`):カルドセプトサーガのプランナー、mixiでバグだらけのソフトに懺悔と自社批判
リンク

・カルドセプトサーガ不具合情報:DVDの表記が大宮スフォトに
リンク

・2ちゃんねる:【致命的バグ】カルドセプト Saga■ 訴訟検討スレ
リンク

・(参考)  カルドセプトサーガ不具合情報
リンク


2006年11月23日は、「カルドセプトが死んだ日」として永遠に記憶にとどめておこう。
(T_T)

そこの君!!「カルドって何〜?つかXboxなんて買ってんのがわりーんじゃねぇ?バカみてー」とか思っただろうっ!?
10年後、日本のゲーム産業が衰退しきってから「ああ、今から思い返せば2006年11月23日が衰退の始まりだった…」とか言うはめになるかもしれないんだぞっ!!


※文中に良識ある社会人として不適切な表現があった事をおわびします。※



レス。

2006/12/12

12月3度目の書きこみです。


>ツトム@管理人
>先生けっこうしゃべっちゃってますね。(^^;

うん。
「ダーク・エンジェル情報リーク事件」はキャメロン-フォックスと交渉のテーブルにつく前のエピソードだから、守秘義務違反には当たらないと判断した。
契約交渉中はこういう話も書けないけど、契約締結して何年もたっていて、契約した事自体は秘密じゃないからね。


>サイフォンさん
>ゆきと帳、見させていただきました♪そっそく先生ご本人
>から細部に渡ってご説明していただき感動しましたm(__)mと
>言うか、あまり思い出したくない事を思い出させたようで、
>大変申し訳無く感じています・・・

いえいえ。
キャメロン本人が「パクってない」と言っていて、僕がそれを「信じている」と言うことを知らしめたかっただけです。
いやな思い出と言う意味では、こんなのはぜんぜんましな方ですね〜。
今思い出しても、ひたいに青筋がピシッ!!と浮き出るようなことが、この後の契約交渉で何度もありましたからね〜。
もちろんキャメロン-フォックスとの契約交渉中のエピソードは守秘義務に抵触するので今はお話できませんが。
映画が無事完成して公開されたら、お話できるかもしれません。



ダーク・エンジェル情報リーク事件

2006/12/11

12月2度目の書きこみです。

現在、来年発売のメガミックスに付けるためのミニピンナップイラストを製作中。

タブレットを握る手が砕けそうです。


※「ゆきと帳過去ログ一覧」補足情報※

ファイアーフォックスなどのブラウザを使っている方は、「ゆきとの書斎」のトップページで再読み込みをしてキャッシュを一度クリアしてください。
それをしないと「ゆきと帳過去ログ一覧」のリンクが表示されないようです。

「ゆきとの書斎」の更新をするのに使っているソフト、マクロメディア(現在はAdobe)・コントリビュート3がロゼッタ環境ではちゃんと動かなくて、しかたなく前のG4PowerBookを引っ張り出してきて「ゆきと帳過去ログ一覧」を作りました。
テキストデータをコピペの繰り返しで形を整えて、リンクを張ったりするだけの単純作業だけど、量が膨大でマウスをクリックする人さし指がつりそうになりました。
(T_T)
今度からはタブレットで作業しよう。


>「UFOふれあい館訪問レポ」

つーちゃんグッジョブ。(^_^)b

しかしあんまりウソ写真とか載せると、マジもんUFO写真をバッチリ撮っちゃった時に信用されなくなるのでほどほどにしておくよーに。
巨大な虹を見た時に「まるでPhotoShopで合成したようだっ!!」と形容して興奮してた俺たちもどうかと思うが…。
職業:漫画家 という時点ですでに信用度ゼロという気もする。

>UFO館公式サイト更新

UFO界三大エイリアンスターの二大巨頭、フラットウッズとホプキンズビルのモンスター像がっ!!!!!
これは来年も行かねばっ!!



>サイフォンさん
>そーいやアメリカの連ドラ?で、
>「ダーク・エンジェル」とかゆーのがあって
>あれって確かジェームズ・キャメロン監督製作じゃ
>なかったかなぁ・・・って。


けっこう昔の話になりますが。(90年代後半)

その頃、銃夢の実写映画化の契約交渉に名乗りを挙げていた二つの有力グループがありました。
ひとつは、銃夢実写映画化にもっとも早くから名乗りを挙げていたキットマン・ホーのグループ。
もうひとつが、新参となるキャメロンと20世紀フォックスのグループ。

(実写映画化したい、という申し込みだけならほかにも大量の有名・無名のプロデューサー・監督・プロダクションからの話があった。その中にはポール・アンダーソンのプロダクションからのものもあった。しかし、実際の契約を前提に交渉したのは上記二者だけ)

強力な交渉上のライバルとなるキャメロン-フォックス連合の登場に危機感を抱いたキットマン・ホーの代理人(日本人)は、ある情報をリークして僕に揺さぶりをかけてきた。

その情報とは「キャメロンは現在「ダーク・エンジェル」というTV実写ドラマ・シリーズを準備しているが、これは「銃夢」の丸パクリである」というもの。

僕の交渉代理人である電通はいろいろなルートを使って情報を収集、たしかにキャメロンが「ダーク・エンジェル」の製作準備をしている事実を突き止めた。
その上でキャメロン-フォックス陣営に「ダーク・エンジェルは銃夢の丸パクリである」という告発が事実なのかどうかを問うた。

その結果、キャメロン本人の釈明文(タイプ打ち)がFAXで届いた。
要旨は「ダーク・エンジェルは銃夢をパクっていません。私は銃夢のファンです…」というもの。

この返答に対し、業界に詳しい弁護士や電通の方々と会議を重ね、考えられる様々なケースを検討した。
結局、原作者である僕が、キャメロンのこの釈明を信じるかどうか、という一点に絞られた。

それで、僕はキャメロンの言葉を信じる事にした。

一方、キットマン・ホーの代理人のこの手口にいささか僕は頭に来ていた。
リーク情報を交渉窓口である電通ではなく、集英社-トミタさん経由で送ってきたという事に僕は腹を立てた。
(この日本人代理人は「僕は電通を信用していない!」と公言していた。)
一歩間違えれば、僕と集英社-トミタさんの間に不和の種を撒きかねない。
リーク情報そのものは正しかったにせよ、もう映画交渉とは関係のない出版社や編集者を巻き込んだ心理戦の材料に使うというやり口に、キットマン・ホーの代理人に対し僕は不信感を持った。

「ダーク・エンジェル情報リーク事件」はキットマン・ホー陣営にとって裏目に出て、釈明文という形で誠意を見せたキャメロン-フォックス陣営の好感度を上げた。
以後、キットマン・ホー陣営とは没交渉となり、キャメロン-フォックス陣営との契約交渉が続くこととなる。
(フォックスとの交渉も難航するのですが…数年後契約締結し、現在にいたります。)

その後、「ダーク・エンジェル」はオンエアされ、日本でもリリースされた。
僕は「ダーク・エンジェル」は観ていません。観て頭にくるといやなので…。
(^-^;)
キャメロンの「パクってない」という言葉を信じてます。

あとは無事「銃夢」の映画を完成させて、言ったことを証明して見せてほしいですね。



早いもんでもう師走ですね〜。

2006/12/05

12月最初の書きこみです。

「ゆきと帳」の昔のログをテーマ別に分類して見やすくしたページを作ってみました。
左のフレームの「ゆきとの書斎」から入れます。
2002年〜2004年の近況のページはまだアップしてませんが、リンクのミスなどがあったら銃夢BBSにでも報告してください。


前回ダメだしを出した「カルドセプト・サーガ」、ネットで調べてみたら大量のバグの宝庫らしく、バグ情報を集めるサイトまで立ち上がってました。
(〜_〜;)
僕が遭遇したのは一度だけ、NPCが「スクイーズ」というスペルを使って手札を選ぶ場面で延々とループしてしまって、しかたなくリセットしたことがあったな…。

ああ、なんてこったぁ〜…。
ちくしょ〜「バンダイの魔の手」発動かぁぁ!!
俺たちの愛したカルドをこんなにしやがって〜!!
ヽ(`□´)ノ

(注)「バンダイの魔の手」
80年代前半、「コブラ」のタートル号や「マーズ」のロボなどがTVアニメ化の際、原作とかけ離れたダサいデザインにされた原因として、おもちゃメーカー「バンダイ」のスポンサードのせいだと言われた。
その故事にならい、我が木城家では「バンダイに関わるとろくなことにならん」という意味で「バンダイの魔の手」ということわざが生まれた。
現在ではナムコと合併したので「バンダイ・ナムコの魔手」であろうか。


*観たDVD* (バレなし)
「サイレントヒル」

PSで有名なホラーゲームの実写映画化。
僕は原作のゲームはXbox版「サイレントヒル2」をプレイしたものの、ほんの序盤で道に迷って投げてしまいました。
なので、シュールなモンスターが出てくることは知っていましたが、事件の真相は知らないままでした。

映画は「原作のイメージ通り」という評判を聞いていたのであるていど期待して観ました。
ところが期待以上に面白かったです。

ゲームが原作で映画であるていど成功した作品としては「モータルコンバット」「バイオハザード」「トゥームレイダー」などがありますが、いずれもアクション映画。
それに対し「サイレントヒル」では落ち着いた雰囲気のあるちゃんとしたホラー映画になっているところが異色であり、評価できます。
おそらくゲーム原作の映画としては最高傑作なのでは。
セットやCG、クリーチャーのメイクなども安っぽいところがなく、グッド。
グロい描写も手加減がなく、グッジョブ。
原作を知らない人にも安心してお勧めできる高品質のホラー映画です。

特典映像のメイキングも面白かった。
クリーチャーの着ぐるみを着た俳優が周りが全然見えないため、スタッフがメガホンで「左、左、三歩歩いて、そこで右!」とか指示を出してヨタヨタ動いていたりして。
「あー、あの不気味な動きは演技じゃなかったんだな〜」と思った。

あと、ハリウッドの映画だとばかり思っていたのですが、カナダ・フランスの映画でした。
それがシックな味わいになって出たのかもしれません。


「トム・ヤム・クン!」

大ヒットしたタイ映画「マッハ!」のスタッフによる作品(「マッハ!」の続編ではない)。
期待を裏切らないスバらし〜作品。映画館で観たかった。
家族同然に育った親象と子象を取り戻すため、中国マフィアが暗躍するオーストラリアへ旅立つ主人公。
中国マフィアが経営するタイ料理店「トム・ヤム・クン」に殴りこみをかける!

格闘とムチャなスタントが目玉のアクション映画ですが、本物の象を使った映像は心が和みます。
冒頭の平和に象と育つシーンにグッと心をつかまれると、もはや観客は主人公と一心同体。
主人公の怒りは観客の怒り、主人公の悲しみは観客の悲しみ、怒れ、戦え、トニー・ジャー!!

一部動物映画としても観ることができ、凄惨なシーンもほとんどないのでお子様も安心!

***(以下、ちょっとだけバレあり)***



とにかく新しい試みを次々にやっていて、飽きさせない。
「トム・ヤム・クン」に殴りこみをかけた主人公がザコをけちらしながら最上階にたどり着くまでを4分間ワンショットで撮ったり。
以前「DOOM」で5分間ワンショットのアクションがありましたが、あれはCGで場面をつなぎながら。こちらはライブ。
4分というのもフィルムのリールの長さの限界だそうで、メイキングを観るとほんとに驚かされる。
(このシーンはメイキングを観た方が面白いかも?)

クライマックスでは次々に現れる黒服の腕を、足を、折って折って折りまくる!!
昔戦場で使われた古式ムエタイの「象の型」という立ち関節だそうで、自分の腕を相手の腕に巻き付けるようにして逆を取る。
打撃では相手をノックアウトできるかどうかは不確実性があるが、手足の一本でも折ってしまえば人間はたいがい戦闘不能になってしまうので、極めて理にかなってる。
格闘マニアの見地からも興味深い。
ざっと50人黒服折り。ポキッとな。
これは「キル・ビル」に対抗したのかと思ったら、メイキングでアクション監督の人が「マトリックス・リローデッド」を意識したと言っていた。
いや〜参りました。
ラストはホロリとさせられる、エンターテイメントの鏡のような作品。




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