| UFOとか幽霊とか、巷ではいわゆるオカルトめいた話ってありますよね。
だけど、そういうのって非日常の出来事と言うんでしょうか、例えばテレビの向こう側の話だったり、神話とか昔話みたいな。
何というか、本当に不可思議なことって言うのはもっと日常的な些細なことの繰り返しの上に成り立つような、そんな気がします。
何が言いたいのかと言うと、私は件の箱よりも、この先輩の方がよほど恐ろしい。
以前、この人に「占いってどうやって習ったんですか?」って聞いたことがありました。
本屋とかネットとかに占いのマニュアルみたいな知識ってあるじゃないですか。
てっきりそういうので知識として習得したのかな、と思ったんですよ。
先輩の答えは「勝手に身についた」とのこと。
つまり、海外を放浪していた頃に金欠になって、働こうにもビザがない。
なので繁華街で人相見を始めたらしいのですが、もちろん占いのノウハウなんて知らない。
だから、人間を見たり話を聞いたり、占い以前に人間を見て問いに答える癖がついたとのこと。それも何千人、何万人と言う数のね。
日常的に実践を繰り返していると、「すごいやつ」とか「特別なやつ」も頭の中でカテゴリー分けが自然とできるようになって、自然と何を答えればいいか分かるようになったとのこと。
とある心理学者が、刑務所の受刑者をサンプルに調査したところ、人間の欲求は40種類くらいしかないと言う結論に至ったと言う話がありますが、
物事と言うのは、どんなときでも至極単純で必ず前例があるというのが先輩の占いの核になってるとのこと。
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