プリーズの弐拾四

「会いに来る」

しかあ さん

皆さんは金縛りのきっかけはどんなことからでしょうか?

私は15歳の頃親戚の旧家に宿泊して以来、体験するようになりました。
そこには当時、大学生の兄ちゃんが住んでいました。兄ちゃんの話では、ここに以前住んでいたばあさん(その頃には亡くなっていた)が時々会いに来るらしく、その時は決まって金縛りになるという話でした。

「おまえにも会いに来るかもしれないぞ」

などと、当時ガキの私をびびらせようとしている意図が見え見えの事を言われながらも、その夜は何事も無く過ごしました。

問題は3日後です。いつものように自宅で寝ていると、浅い眠りの中で無理矢理起こされるような感覚に襲われました。
目が覚めている、という感覚はあるのですが、息が出来ない!!それどころか、手も足も動かない。

(ま、まさかこれが金縛り)

パニックに陥りながらも、気合で膝と肘を曲げ膠着状態を脱しました。
冷や汗にまみれながらも何故か眠気だけは取れず、再び眠り込んでしまい、再び金縛り……。
その夜は合計3回金縛りに襲われ、朝起きた時にはなぜか頬に引っ掻き傷がありました(ツメ3本)。

それからというもの、私は金縛りに良く遭う体質に変っちまいました。
あの家にいた何かがついてきてしまったのですかねえ。爪痕はその後はありませんが、今でも金縛りとは親しい間柄です。

今夜もあなたと、カッチカチ……。