プリーズの拾六

「お地蔵さんの呪い」

竹吉 さん

この話は今から10年くらい前の話です。

家の近くに古い橋があり、その橋を新しくする為の工事中に起こった出来事です。
その日はちょうどどしゃ降りの雨で、外にも出られないような日でした。しかし、橋の工事はそのまま続けられていきました。そこで事件は起きたのです。
工事中のクレーン車が川に落ちてしまったのです。
そのクレーン車に乗っていた人と近くにいた2人をまきこんで……。
3人は土砂に下敷きになってしまい、引き上げられた時には帰らぬ人となっていました。
ここまででは工事中の事故の話かと思うのですが、そこから先の話があるのです。

工事をする前にこの橋の近くに三体のお地蔵さんがあったのです。しかし、工事をする時に邪魔になってしまうので別の場所の移動させたそうです。
そしてそのお地蔵さんを移動するのに関わった人というのが、事故で亡くなった三人という事でした。

これはただの偶然かもしれません。
でもこの工事に関わった人々は恐がってしまい、なかなか工事は再開されなかったのです。
現在ではきれいな橋が立っていますが、その橋を通る度にこの話を思い出します。