| 今頃になって、ティーゲルの想いが、こんなに刺さって来るとは…。
実は、ティーゲルとジャシュガンの試合、
「ジャシュガンともあろう者が、なんでティーゲル如きに苦戦してるの!?チャンピオンの威厳が台無しだ!」
と、不満だったんです。ゴメンなティーゲル、お前のこと、ぜんっぜんわかっていなかった。
ティーゲルのモーターボールの試合での優勝、アレはまぐれでもなんでもなかった。
その後ジャシュガンとの試合で、アジャカティの「亜細亜闘法」も、ザファル・タキエのスピードも、アルムブレストの残虐殺法も、まるで通じなかった中、ティーゲルの装甲だけは、ジャシュガンに通じた。
試合とは、強い奴が勝つのではなく、勝った奴が強い。ティーゲルは、強者だった。サシで闘えば、ガリィでも危ない。
ティーゲルが死んだとき、ガリィが泣いたのは、単なる悲しみや哀れみだけでなく、「ティーゲル、お前のモーターボールは、チャンプに通じたぞ。お前は間違ってなかったぞ。お前を選んだ私は、正しかった」との、嬉し泣きでもあったと思う。
「つみかさねが実ること」「認められること」「自分は間違ってなかったと思えること」、それらがどれだけ嬉しく、尊いか、私は41歳になって、ようやくわかり始めた。それを理解して、ティーゲルの気持ちが心に伝わった。
最初に書いたジャシュガンとの試合の不満、私は間違いを喜んで認める。ティーゲルとは、大変強く、立派なモーターボーラーだった。
ロドリゲス監督、キャメロンさん、「アリータ2」でのティーゲルの出番、期待してまっせ。 |
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