[833] ミュンヘン返信 削除
2013/7/14 (日) 19:02:48 Ivan

 本来、私ごときが語れる作品ではないが、感動が薄れぬうちに語りたい。

 乱暴な言い方をするなら「戦争は起こらない戦争映画」。
 つかみから「パレスチナ・ゲリラ、オリンピック選手村を襲撃!」と緊張感あふれるオープニングで、真面目な映画と言えども決して娯楽を忘れていないスピルバーグは流石。

 凄惨な描写がかなりあり、そういうのが苦手な人には…。まあ銃夢読者にそういう気づかいは必要ないわな(暴言?)。

 善悪を語りながらイスラエル側にもパレスチナ側にも与していない。それをユダヤ人がやった事がすごい。「シンドラーのリスト」で「あんたはやっぱりイスラエル寄りか」と思われたのを払拭してみせた。

 スピルバーグにとって「シンドラー」は自身がユダヤであることに「甘えた」作品だと私は思ったが「ミュンヘン」は自身と世界にユダヤ人であることの意味を「問いかけた」作品だと評価する。

 「レインマン」「ギルバート・グレイプ」の系譜に属する「米産感動大作映画」と私は位置付けており「なぜ日本人にはこういうのが作れないのか!」と思う。あちらはあちらで「なぜハヤオ・ミヤザキレベルのアニメーションがアメリカ人に作れないのか!」と思ってるかもだが。

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