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[322] 1977年Dawn of the dead(ゾンビ。オリジナル)返信 削除
2007/2/7 (水) 23:54:35 マチュ

 連投ですけど、古い作品ばかりですいません。しかも、今度は不人気そうなホラーです。無類のホラー好きなんです、私・・・。

 やっぱり、どうしてもこの作品だけは挙げておきたかったので・・・。というわけで、荒筋から(細かい設定は劇中でてこないので、確かこんな感じの設定でした)。
 
 宇宙のどこかで惑星爆発が起こり、謎の電磁波が地球上に降り注ぎ、死人が蘇り生者を襲いだした。というか、襲ってます、最初から。テレビやラジオなどが情報源の中、テレビ局なども襲われ、自衛を余儀なくされていく。
 そんな中、SWATのピーターとロジャー、テレビ局で働くステファンとその奥さんであるフランは合流し、ヘリに乗って一時しのぎでも安全な場所を探しながらあるデパートを占拠します。
 このデパート占拠からが痛快です。ゾンビの習性として生前の習性が残っており、人の集まるところに群がるゾンビ。それは日増しに増え、デパート周囲はゾンビの群れで埋め尽くされてしまいます。ゾンビは動きが余りにものろいのでデパート内にいるゾンビをからかいながら?の食料品集めや武器調達などのシーンは見物です。
 
 そして日々増えるゾンビの侵入を恐れ、入り口を大型のトラックで塞ごうという作戦の中、ロジャーがゾンビに咬まれてしまう。それは死よりも耐え難いゾンビ化を意味する。
 ロジャーはゾンビとして復活したため、相棒であるピーターが止めをさす。そんな中、ステファンがデパート地下に向かうのですが、ここも見所です(地下に行く理由忘れました^^;)。
 ステファンは色々と劇中だとどんくさいのですが、この地下でのシーンでもどんくさい。。。というも、リボルヴァーを見つけるのですが、この地下にもゾンビが潜んでおり、それを倒すためにリロード(弾込め)ですごく手間取るのですよ。でも、これって別にステファンが悪いのではないのです。シングルアクションのリボルヴァーだからなんですよね。
 私の友人たちはそこでイラついたの多いのですが、自分はマニアックだな〜と思いながらみてました。というのも、シングルアクションはシリンダーが横にスライドしないのです(多分ブラックホーク・・・)。なので弾込めに異様に手間取るのです。このシーンが凄く凝ってるな〜と勝手に一つの見所にしてます。
 その後、ゾンビ狩りをする生者である賊どもがデパートを襲撃にくるのですが、ここからは急展開。痛快なシーン、安息のデパート内でのまったりシーン、そして結局人間同士での闘争など、展開は非常に面白いな〜と。
 最後のピーターの自己犠牲のような?自殺をしようとするシーンもありますが、これは映画バイオハザードでも同じシーンがあり、オマージュを感じました。
 単なるホラーとは言い難い見せ場の多さ、ドラマはさすがゾンビ映画の金字塔みたいな印象です。スプラッター目的ではないので。

 リメイク版とか、後のゾンビだと走ったり機敏な動きのゾンビがありますが、あれは個人的にダメだしです^^;自然な発想だと思うのですよ、ゾンビがのろいのって。死体が動くという点から。
 死体は怖いという原始的な恐怖を分かりやすくやったのがゾンビ映画かな〜と。だから、動きが機敏だと死体に対する恐怖ではなく、単なる怪物映画?みたいで、リメイク版はちょっと・・・。つまらなくはなかったですが。
 
 というわけで、ホラー嫌い、またはもうそんな年でないという方も一度観てみて下さい。お勧めです。
 

[328] Re:1977年Dawn of the dead(ゾンビ。オリジナル)返信 削除
2007/2/11 (日) 23:38:39 kawamura

得意技はロメロ・スペシャルのこの俺が来ましたよ。

ロメロのゾンビ(ドーン)がほかのどれとも違うのは、楽園思想
とそこを追われる人間を描いているからでしょう。
ゾンビはあの世界においてとても純粋な存在なんですよ。
むしろゾンビになった者たちの方が、あらゆるいさかいから
開放されて楽しく生きているという描写さえある。
ゾンビには悪意や打算はない。同士討ちもしない。
沼に住んでいるワニのようなもので、ただ口の前に肉を放り
込まれたら食う、それだけの存在です。
悪意や欲望によって身を滅ぼすのは人間ばかりで、同士討ち
を始めた挙句、自らワニの群れに飛び込んでゆく。
そして楽園を追われた人間は、あてどもなくさまよう。
ロメロのゾンビはホラーではなく、ホラーという舞台装置を
利用した人間のサガを描くヒューマンドラマですよ。

まあ、ダリオ・アルジェント版はアクション映画と化して
いるけどね。

※注・ゾンビ(ドーンオブザデッド)には様々なバージョンが
存在するために、観たバージョンによってまったく印象が
変わります。上の意見はディレクターズカット版にそって
います。

@日本劇場公開版
カットが多く、アクション重視でドラマがわかりにくい。
ただ、惑星が爆発して光線が降り注ぎ・・・みたいなテロップ
と設定は日本版で付けられたらしい(メテオの流用)。
ゾンビの人食いシーンでエフェクトが入る。ある意味かえって
怖い。人食い以外の残酷シーンもおおむねカット。

Aダリオ・アルジェント版
人間ドラマ部分を大幅にカットし、アクションシーンには
イタリアのバンド「ゴブリン」(サスペリアやフェノミナの
曲で有名)の曲がかっこよくかかる。
ダリオ・アルジェントはサスペリアの監督で、ゾンビのプロ
デュースをした。彼の編集したバージョンがコレ。
サクッとライトなアクション映画ゾンビ。
明るいスタッフロールはカット。

B米国劇場公開版
ロメロ本人の編集によるオリジナルゾンビ。かかる楽曲も
暗く、内容もアルジェント版と同じなのかというほど暗い。
人間ドラマが多く入っているので、サクッとホラーを観たい
人には不向き。残酷シーンも増えているけど。
明るいデパート音楽にのせてゾンビの群れがショッピング
モールを練り歩く素敵なエンディングが収録されている。
これを観ないとゾンビを観た気がしない。

Cディレクターズカット版
米国版にさらにカットを追加したロメロ編集バージョン。
人間ドラマ中心で、ドキュメンタリー色が強い。

D裏版
ファンが編集したという全部いり版。もっとも長いらしいが
観たことはない。

[330] Re2:1977年Dawn of the dead(ゾンビ。オリジナル)返信 削除
2007/2/12 (月) 00:51:52 マチュ

▼ kawamuraさん
> 得意技はロメロ・スペシャルのこの俺が来ましたよ。

 これはどうも^^スペシャルですかw

> ロメロのゾンビ(ドーン)がほかのどれとも違うのは、楽園思想
> とそこを追われる人間を描いているからでしょう。
> ゾンビはあの世界においてとても純粋な存在なんですよ。
> むしろゾンビになった者たちの方が、あらゆるいさかいから
> 開放されて楽しく生きているという描写さえある。


 そうですね。そのゾンビたちがものすごくよく描かれていると自分も思いました(自分はディレクターズカット版で一応書き込んでみました)。
 kawamuraさんがたくさん挙げてくれましたが、自分はそのディレクターズカット版と米国版です。そんなにあったんですね。
 あのデパート内での一見優雅な食事のシーンなどが、かえって退屈ではなくその後の展開を盛りたててくれたと思います。ゾンビたちは習慣、習性によってのみ行動し、人間はその埋め尽くされた死者の世界の中で、それでも人間の世界を求める。彷徨うのはゾンビではなく人間という皮肉、そしてそれでも闘争と欲望によってでしか糸口を見つけられない深いドラマでした。
 ステファンがエレベーターでゾンビに襲われ(名シーンの一つですよね)、そして習性で巣に戻っていく。
 燃料のないヘリに乗り込み逃げるラストのシーンは、リメイク版ナイトオブザデッドと同じく大好きなシーンです。
 kawamuraさんはどうですか?ナイトオブ〜は?オリジナル版も自分は観てますが。
 オリジナルはオリジナルでラストのシーンはショッキングでした。ロメロは最初から単なるホラーはやっていなかったことに驚嘆しましたよ!
 
>そして楽園を追われた人間は、あてどもなくさまよう。
>ロメロのゾンビはホラーではなく、ホラーという舞台装置を
>利用した人間のサガを描くヒューマンドラマですよ。


 この部分ですが、最新作ランドオブザデッドもそうでしたね。もっと分かりやすくこちらはやってましたが。
 ランド〜も見たのですが、ロメロ監督まだまだいけるじゃん!!という感想でしたよ。もちろん、不満点もありましたが、ロメロゾンビはやはり好きです。


>> D裏版
> ファンが編集したという全部いり版。もっとも長いらしいが
> 観たことはない。


 これは是非観たいですね。このゾンビに限っては長いのが苦にならないので、興味津々ですよ。
 え〜と、因みに未公開版というのがレンタルであるのですが(リメイクのナイトオブの続編かと思われます)、こちらはなんというか。。。^^;お子様向けのようでした。タイトルはチルドレンオブザデッドでした。

追加
 そういえば、テロップも(書き込んでるから)覚えがあるので、日本版も観たことあるのかな?思えばエフェクトがかかったゾンビに記憶があります。というか、自分は何度この作品をレンタルしたんだろうか・・・。持ってるのはディレクターズカットのみですが。

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