[スレッド全体]

[196] Re2:人狼(お引越し)※バレあり返信 削除
2006/10/17 (火) 04:24:46 kawamura

引越し文その3

▽ 2006/10/15 (日) 23:14:18 ▽ kawamura


▼ マチュさん
> ▼ kawamuraさん
アニメならではの飛んだり跳ねたりというのは、一方で
チープに見えるということなんですよ。
男たちの挽歌はその最たる例で、あれに入っていけない
人は多いと思うんですよね。
ただ、男たちの挽歌と人狼が大きく違うのは、強さの質
の違い。
これを考えないとつまらないだけだと思う。
ヒーローの強さは荒唐無稽でもいいけど、ミリタリーと
いうのは現実の延長であり、リアリティは重要。
たとえればガンダムは飛んだり跳ねたりしてもいいと思う
けど、ボトムズは飛んだり跳ねたりしないところが逆に
「イイ」。チョウ・ユンファはどう考えてもガンダム側。
そこを観て欲しいなあと。
人狼は兵士として、兵器として洗練された動きがイイ。
プロテクトギアはそういう中での無敵感です。
押井モノにそこを期待しない人はいないからね・・・
逆に押井監督の脚本の世界にガンダムはありえないという
ことです。
まあ、イノセンスは俺もどうかと思うけど・・・

「無敵のくせに情けない」
こんな設定、銃夢ではもっともオイシイ部分のはずだけど
なあ。魅力は「強いものが強いから勝つ」ではないはず。
物語の深みというのはそういうところから生まれるんじゃ
ないかと。

従順な犬としての力の跡だけというのは、人狼には当て
はまらないと思うな〜。
銃夢でいうと、人狼と呼ばれる男たちは電と近いだろう。
自分の背負ったものを全うすることしか出来ない、愚直な
人間ではあるけど、あくまで牙のある狼として描かれている。
彼らは人間としては欠けた感じに見えるけど、己の本分「獣」
を全うした際にはすこぶる非情でかつ優秀。
それがプロであり、人ではない獣たちの姿ですよ。
政治的には敗れて消え行く存在でありながら、それは弱い
からではなく・・・という所にジオン軍的ロマンがある。

狼と獲物の恋の話をしよう。
あらしのよるに、もまあ、同じテーマだけど。
ただ、人狼ではみどりのもりを選択したりはしない。

狼は獲物である「人間」を食い殺すために生きているし、
食い殺すことしか知らないんですよ。
そんな狼が、食い殺す対象である赤頭巾を通して「人間」
を知ったとき、獣でいられるかどうか・・・
その葛藤を描いた話ですよ。
だから狼の恋の表現はつたない。
思いははかない。
いってみれば人としてはたいそう情けないんですよ。
だからこそ主人公は狼としての生き方を選んで、そこに
居場所を見つけた。赤頭巾に会うずっと前にですよ。
だから狼はゆらぎながらも「自分の本質」を裏切れない。
やはり「狼は人の皮をかぶったとしても狼でしかない」
という真理を、下水道でのあのプロテクトギアの無敵感で
狼自身も赤頭巾も思い知るわけですよ。
だから赤頭巾は「幸せな結末として」、愛する狼の牙に
かかることを望むんです。
そして赤頭巾自らおとぎ話の最終節を口ずさむ。

「・・・どうしてそんなに大きな歯をしてるの?」

物語としてあのラストは見事に「オチている」と思うな。

そうして、狼は赤頭巾を食べた。

まったくストーリーとしてはハッピーエンドですよ。
たとえばラストで赤頭巾を人狼が撃たなかったら、感動は
しない。ただの都合のいいおとぎ話になるでしょうね。

・・・人狼はこのようにいくらでの構成とテーマの妙を
分析して解説することが俺は出来るけどなぁ。
それがみんなに共感を呼ぶかはともかく。
 

[197] Re3:人狼(お引越し)※バレあり返信 削除
2006/10/17 (火) 04:25:57 kawamura

引越し文その4

▽ 2006/10/16 (月) 05:43:55 ▽ kawamura


うーむ・・・
はっきりと描かれているものが読めない、伝わらない、寝て
しまう・・・という場合は、もうダメなんじゃなかろうか。

選ばれたテーマが合わないというのは根本的なことだからなあ。
辛い料理が嫌いな人間に、辛い料理のうまさを説明しても意味が
ない・・・辛い料理が食えないことも罪ではないし。
ただ、あれだけ絶妙につけられた味わいがまったく伝わらないと
いうのも、話を作るって作業の難しさを感じるね。

ただ、ということは分かっていても、うまいんだぁと力説して
しまうこれがファン真理。
人狼は俺が押井監督に抱いていた不満点、物語的な「人間味の
欠落」を沖浦監督が補って生み出された作品だと思っている。
そういう意味で人狼に欠点は見当たらないなぁ。
あれで寝るのか、ううう・・・orz
ちなみに俺はミニシアターに人狼を十回は見に行きました。
一万八千円あったらDVD買えるな・・・
ええ、もちろん買ったけど。

映画掲示板に書くべきだった。
 
 

[198] うおぉぉぉぉーーーーゴメンマチュさん!返信 削除
2006/10/17 (火) 04:33:41 kawamura

やった後に気づき、しかもロールバックできず・・・
申し訳ない・・・マチュさんの力のこもった文章が
全部消えてしもうた・・・・

親記事が消えると子記事も消えるのか、そうか・・・
本当にゴメン。
もし良かったら、もう一回簡単でいいから、思いを
書き直してはもらえないだろうか・・・
いや、やってしまいました。
整理しようとしてのこととはいえ、人の意見を消すとは。
深く反省します。

[199] Re:うおぉぉぉぉーーーーゴメンマチュさん!返信 削除
2006/10/17 (火) 20:15:23 マチュ

▼ kawamuraさん
おおお!!お引越しされたんですね^^映画掲示板で未だかつてここまで熱く語られたのはないですからね〜♪
自分の書き込みに関しては気にしないで下さい(笑)また機会をみて観直した時にレス入れやすいかな〜?なんて思ってますから。
皆さん、人狼を観た!とかこれ読んだら観たくなった!!という方集まってくださ〜いwww
kawamuraさんの熱いレスを体験したい方もここに集まってください!!勉強にもなりますから(自分はもう体験済みですw)。

[200] 考えるに日本映画とは・・・返信 削除
2006/10/20 (金) 19:14:47 淀kawamura貞治

ぱっと書ければいいんですが、俺も邦画の純粋ファンか
というとそうではないので、果たして俺の抱いている
日本映画観が正しいのかどうか・・・
と思いをめぐらせたのち、まあ俺が日本的だと感じた
ことを素直に書けばいいかと考えがいたりました。

やはり、何気ないやりとりや描写の中から、細かい情感
を伝えていこうとする部分が日本映画の特徴かなと思い
ます。
フランスにはその気を感じるけど、日本映画ほど情感、
ニュアンスにこだわる文化は他にあまりないのではない
かと。

人狼でいうならば、たとえば訓練の合間に洗濯機の横で
くつろいでいたり、何気なく電車に乗って遠くをながめて
いたり、公園で戯れたり、デパートの屋上で風船を持った
子供と出会ったり。
機関銃を組み立てるシーンも、洋画なら怒りを表現したり
するために勇ましく描写したりするが、人狼では黙々と
ただ組み上げる。
その時の意味や心情はどうとでも取れるのですよ。

それぞれのシーンに意味はあるし、伏線も含まされている。
でも、洋画の描写とは明らかに違う。
はっきりと目的に向かっては進まない。伝えない。
物語進行に必要なカットを、必要なようには撮らない。

見る側が思考を働かさなければ観たままで終わるが、
思考をめぐらすことで複雑な意味が浮かび上がってくる。
むしろ何倍にも深みが増してゆく。
それが情感をメインとした描写の面白みであり、難しい
ところ。
平面的に捉えたら、「ヒマなシーンの連続で退屈だなあ」
で終わってしまうからね(しかも、本当につまらない場合
もあるから観る側もリスクが伴う)。
そんなリスクを背負うなら、ドカンとアクション入れたり、
目に刺激を与えたりした方が手っ取り早いが、それは和の
美意識からは遠のくんじゃないかしら。

やはり、文化的な差が演出に出るのではないか。
「言わなきゃ分からない」を信条とする西洋と、
「言わなくても分かるでしょう」を美徳とする日本。

日常生活を描写し、とくに事件が起こらない一般人の
その日暮らしを描くことが可能なのも、そういった情感
を伝えることを大切にした日本映画ならでは。
そういった手法を人狼はアニメでありながら積極的に
取り入れている。

アニメは本来奇抜に動くことが長所であり、利点では
あるけれど、その活劇的な表現手段であえて日本映画的
な描写を持ち込んでいるのが人狼の個性になっている。
そもそもそういったアニメ映画を始めたのは押井という
人で、沖浦監督はその路線をさらに推し進めたのだと
いえるんじゃないかな。

こうやって書いてゆくと、日本映画なれというか、日本
文化慣れがある程度は必要かもしれない。
そして逆に、外人は「自分たちが持っていないものゆえに」
そういった描写が新鮮で、インパクトを感じるのかもしれ
ない。

そんなところです。
喜んで、いただけましたか。

それではこの辺でお別れしましょう。
サヨナラ、サヨナラ、     サヨナラ。

[213] Re:考えるに日本映画とは・・・返信 削除
2006/10/24 (火) 03:06:10 kawamura

えー・・・

俺の日本映画観はどんなもんでしょうか。
これは違いますか。人狼には当てはまりませんか。
なんか気になっておるしだいです。

あと、銃夢ファンには人狼は響かなかったのか・・・
ゆきと先生が傑作といってくれたのが救いだなあ。
たしかに言われるとおり、リアルアニメの極北だけどね。


[219] Re:考えるに日本映画とは・・・返信 削除
2006/10/27 (金) 02:28:35 タンニ晴朗

▼ 淀kawamura貞治さん

いや、興味深い見解・・・・私も大筋では同意見です。
> やはり、文化的な差が演出に出るのではないか。
> 「言わなきゃ分からない」を信条とする西洋と、
> 「言わなくても分かるでしょう」を美徳とする日本。


まったくおっしゃるとおりです。もう一つ感じるのは『刺激』『意外性』がないとつまらない西洋と、『共感』を求める日本ともいえないでしょうか?洋画の武器は『刺激』『意外性』で毎回あの手この手で別種の刺激を構築しているだけで、新しい感覚がなかなか生まれない。もっとも『刺激』『意外性』が強ければ強いほど売れる作品というのが洋画のセオリーになっていると思います。ナイトシャマラン監督はその犠牲者ですね。日本の観客は西洋的な『刺激』に飽きているような気がします。だから最近リメイク物が多い。邦画はといえば、『共感』が売りの作品が多くなってきています。またその特性が強い作品がヒットしています。「ALWAYS3丁目の夕日」が人気がありますが、シナリオ的には何も『刺激・意外性』はありません。逆に意外性は抑えて『共感』できるネタを盛り込んで成功しています。

ホラー映画だとその感覚が顕著に現れますよね。洋画は『ビックリ』ねらいでその瞬間驚いて、見終わった後『怖かったね〜』なんて笑ってしまう。日本はその瞬間はそれほど起伏は激しくないが、家に帰って一人になって『うう・・・何か思い出しちまったよ・・・やだな〜」みたいな後を引く怖さ。この辺は誰でも気づいている事なのでいまさら改めて言うほどでもありませんが・・・。

アクション全盛の時代はそろそろ終わりなんですかね〜。自分が年取っただけかもしれませんが、昔とは手に取る映画は変わってきています。

体調が悪く、平面的に見てしまうことも多々ありますが、観客のもう一つの危険性は意味のないところに意味を感じようとしてしまうこと、もしくは自分で作ってしまうコトがあります。結末を見ると何も意味がなかったことがわかってしまう。でも認めようとしない映画青年が昔の私でしたww今はとてもがっかりする瞬間ですね。

もう一つは作家による、ということもありますね。どこの国出身かはわかりませんが、ラッセハレストレム監督、ガス・ヴァン・サント監督なんかはシーンの中で語らずに情感を表せる監督と感じます。

私の見解はこんな感じですがどうでしょうか・・・・。

[220] Re2:考えるに日本映画とは・・・返信 削除
2006/10/27 (金) 05:06:03 淀kawamura貞治

▼ タンニ晴朗さん

内容はなるほどと思わせられます。
日本はよくも悪くも、ウェットだということですね。
情感というのは見るもの次第で何倍にも感動が増幅する。
ホラーというのは考えれば考えるほど怖いほうがいいので、
爆発で吹き飛ばすような西洋式よりも、タバコの火ひとつ
から森すべてを焼き尽くすような和式のが合っている。
昔のオカルトブームのころにゃ、洋式にもそういうフィー
リングはあったんだけどねえ・・・


ただ、タンニさんには一言いいたいことがある。


ハルロウならば、
「いや〜、映画って、本当にいいものですね!」
で〆なくてはあきまへんがな!!!


おっと、もう時間が来ました。
それではみなさん、さよなら、さよなら、   さよなら。

[▼次のスレッド]
INCM/CMT
Cyclamen v3.84