| 久しぶりにゆきとぴあに帰ってきました。
最近映画を観れてない映画マニアのkawamuraです。
いやあ、ヘドウィグの話が出ているなんて、俺はうれしい
ですよ。
俺はヘドヘッドをかぶって映画を見ましたよ!(ウソ)
いや、見に行ったのは本当です。サントラも持ってます。
※ヘドヘッドとは、ヘドウィグの髪型をかたちどった
かぶりもののこと(劇場でも配ってた)。
またはそれをかぶったヘドウィグのグルービーたちその
ものの呼称。劇中にも登場。
ヘドウィグは音楽もいいけれど、まずは「愛の普遍性」を
テーマにしているところがすばらしいと思います。
彼の歌の意味は、人と人は、性別が異性だから愛し合うの
ではないということなんですよね(愛の起源)。
プラトンの説では、最初の人間は完全にひとつの生物だった。
それが後に引き裂かれたことで、人はみな失ったかたわれの
自分を探している・・・
それを歌詞に乗せて歌うヘドウィグは、本当に美しい。
はじめは自由になりたくて、ただ雑誌や音楽で伝わる華やか
な「西側の世界」にあこがれて、特別同性愛者でもなかった
彼だが性転換を決意する。
西側の国籍を持つ軍人の男に「結婚すれば東から抜け出せる」
と言いくるめられてのこと。
優しくしてくれたその男が嫌いだったわけではないけれど、
本当の愛に目覚めるのは、その男が彼を捨てて出て行った後。
ヘドウィグは歌詞を書き、歌い、バンドで身を立てる。
その彼の前に現れる美少年。
その若い恋人はヘドウィグが育んで、自らの音楽も教えた。
しかしその恋人はヘドウィグから大切な音楽を盗んで去って
ゆく。しかも彼はヘドウィグの歌を歌い、ヘドウィグ以上に
人気者になってしまう。
ヘドウィグは怒り、苦悩し、ストーカーツアーまでするけど、
やっと見つけ出した自分のかたわれを、憎みきることなんて
出来ないんだなあ。
それは自分を傷つけるのと同じ。
だからむしろすべてを受け容れて、彼は解脱する。
いい話なんですよ。
ちなみにヘドウィグのタイトル曲
「怒りの一インチ」は、こんな歌詞です。
六インチあった俺様のピーが、安い性転換の失敗で一インチ
のこっちまったあああ!ざけんなこらあああ!
(シドニィ・シェルダン小説並みの超訳)
ああた六インチって・・・十八センチですよ・・・
ちなみに意外と気づかないけど、登場するバンドのメンバー
で、コーラスのガンズっぽい?カッコしてるひげ面のやつ、
あれ女の子なんだ。
まあコーラスの声は女の子そのものだけど・・・
いろいろ書いたけれど、単館上映では異例のヒット作品。
この映画はイイと思います。
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