「旅の途中」

「旅の途中」

"On the way of journey"
製作日:2009年9月1日 使用ソフト:Corel Painter11、Adobe PhotoShopCS2、Adobe IllustratorCS3、Shade9
制作環境:MacPro 2.66GHzデュアルコアXeon ×2、メモリ8GB、ワコムIntuos4 PTK-640、MacOS Xタイガー(ver.10.4.11)

銃夢LOコミックス14巻のカバーイラストとして描き下ろしたもの。

僕は元々、子供のころから人間を描くよりも風景を描く方が好きだった。
カラーイラストでも常々ロングショットの風景の絵を描きたいと思っていた。

だがコミックスのカバーイラストには風景画は向かないため、なかなか描く踏ん切りがつかない。
理由の第一に、ロングショットだとキャラクターの顔の面積が小さくなり、表情を伝えにくくなるため、わかりやすいインパクトを与えにくい。
第二に、オブジェクトの数が多くなれば描く手間が増える。

特に第二の理由「手間がかかる」というのはマンガ家の場合深刻な事態を引き起こしかねないので、よくよく題材を吟味しなければならない。
しかし今回コミックスの作業を理由に連載のお休みを一回いただいた。
それに銃夢LOの場合、凝ったカバーイラストも読者の所有欲を満たすひとつの要素だと思うので、ロングショットの絵に挑戦することにした。

絵の題材はガリィが100号に乗ってイェールのレリーフ回廊を見物して回っているところ。
レリーフ回廊は宇宙開発の歴史が描かれているのだが、いろいろと遊びも入っている。
もっと背景をごちゃごちゃにしようかとも思ったが、上半分はタイトルに隠れてしまうのでやめた。

100号のボディとイェールの構造はShadeで3Dモデリングし、パースのテンプレートとした。
手描きの感じを出すため、主線は直線部分もフリーハンドで描き、ペン入れで清書せずにシャープペンで描いた鉛筆画をそのままスキャンして線画として使用した。
ライティングは夕暮れ時のような暖色系を想定。
太陽光が地球の大気をかすめてイェールに入射したためにオレンジ色の光で照らされている、と考えた。
(月が赤く見えるのと同じしくみ。しかし厳密に考えると、オニオンフレームの位置からして地球の光が差すということはないような気がする…。そのへんは美的なウソとということで勘弁してください)
暖色系の配色は元々好きで得意なので、色の設計にあまり迷うことはなかった。

ここ最近のカラーイラストの技法上のテーマは、「タッチの見える絵」なのだが、画面上で拡大表示した状態でうまく描けているように見えても、全体を印刷してみてみると縮小されてなじんでタッチが見えなくなってしまう。
色の選択、コントラストに秘訣があるのか…
納得がいく絵なるにはまだまだ修業がいるようだ。

製作日
2009/09/01
分類
銃夢LastOrder
サイズ
44KB