"Portrait"
使用ソフト:PhotoShop CS2、PainterX
制作環境:Power MacG5 2GHzデュアル、メモリ6GB、ワコムIntuos3 PTZ-630、MacOS Xタイガー(ver.10.4.9)
ウルトラジャンプ2009年5月号表紙イラスト。
今回はラフなタッチで行こうと決めていたのだが、調子が悪く(いつものことだが…)スケッチブックにいくつか描いたラフ画も決定打に欠けていた。
そうしている間にも時間はガンガンなくなっていくので、絵を決めずPainterを立ち上げ、パステルブラシで適当に落書きしていた。
そのうちのひとつが気に入ったので、位置を調整し、手などを描き加え、タブレット直描きでどんどん進めていった。
今回は着色のやり方に関して、ある技法書に載っていた僕はやったことのない方法を試してみようと思った。
Painterではグレーで明暗をつけていく。
だいたい気のすむまで塗ったら、PhotoShopに持ってきて、写真素材のサビの画像をオーバーレイで合成する。
肌などは消す。
その後、オーバーレイ合成にした新規レイヤーに色を塗っていく。
このPhotoShopのオーバーレイという機能は、元々は白黒写真に着色することを目的とした機能で、下のグレーの画像の明度の範囲内で色がつく。
そのためかなりラフに塗っていっても透明感のあるそれらしい絵になる。
いったん描き始めてから完成するまではあっという間であった。
しかし一晩寝てから冷静になって見ると、ただの落書きに着色しただけの手抜き絵に見えてきた。
細部まできっちりとマスクして厚塗り技法で描きこむのが従来の僕のやり方で、手順を重視し、融通が利かない。
ある程度以上のクオリティは保証されるが、時間がかかる。最近ますます時間がかかるようになってきた。
それに対する反省としてラフなタッチに挑戦したわけであるが…。
おそらくこのスタイルで百枚ぐらい描けば自分のものにできると思うが、怠惰な僕には時間的に難しい…。
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