"The shell breaks"
使用ソフト:Painter8、PhotoShop CS
銃夢LOコミックス7巻カバー用に描いたもの。
どんな絵にするかいつも考えすぎて泥沼になってしまうので、今回はあまり考えずに描くことにした。
イェール中枢での戦闘においてステルススーツが破壊されたガリィである。
劇中よりもハデに破壊されているが、そこはイラストとしてデフォルメした。
以前「ダメージド・ガリィ」という肩が破損したガリィの絵を描いたが、今回はスーツの破損だけなので悲壮感や残酷さはあまりないのがポイントだ。
被写体(ガリィ)が大きく画面からはみ出した構図が特徴的だ。僕のコミックスのカバー絵では被写体の全身が収まる構図が多いので、珍しい部類に入る。
ふだんだったらもう少し画面を引いて、両腕が画面に収まるようにするところだが、広角レンズで遠近感を強調した絵なので、ダイナミックさを出すためにあえてこうした。
配色計画は前回の「魂の生存者」と同じような緑〜青系。
しかし「魂の生存者」では宇宙やガリィの黒いジャケットなどのせいで全体に画面が暗くなってしまったが、今回はスーツの青紫やバックの青緑の面積が広く、アクセントに赤などの暖色系を使用しているのでだいぶ印象が違うと思う。
背景のパイプ群は初めはもっと濃いシアンで描いたのだが、PhotoShopで印刷不可能色(注)をチェックしてみるとほとんど灰色になってしまい、そのままでは印刷できないことがわかったので、彩度をかなり下げた。
ガリィのインナースーツも最初、かなり濃い緑で塗り進めたのだが、ちょっとハデすぎると思ってPhotoShopで色相・彩度を変え、薄い水色にしてみた。
その状態でいったん完成としてみたのだが、翌日になってプリントアウトした見本を遠目に見てみると背景の色と同じように見えてしまうことに気付いた。
そこでインナースーツの色相を少しいじって黄緑色にすることでちがいを出した。
(注)印刷不可能色:ふつうモニターよりも印刷物の方が扱える色に制限があるため(印刷方式や紙質、インクなどよって違いはあるが)、モニターに映る色が印刷物では再現できないという現象が起きる。これが印刷不可能色で、PhotoShopにはこれをチェックする機能がある。
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