Q 木城先生の作品ってよくカニが出てきますが(「サバトの蟹の舞い」とか ガリィの強化パーツとか、悪魔騎士とか)、カニが好きなのですか?
A はぅあっ!! (T△T)
僕ははっきり言って………、
(食べ物としてのカニは)どぅああああああああああああっいっ嫌いです。(^^;
悪魔の食い物ですね。
特に臭いがエビに比べてきついため、たとえ50メートル離れたところからでもカニ料理の臭いを察知して吐き気をもよおすことができるという特殊能力の持ち主です。
この天賦の能力のため、旅行先で食い物にあぶれること数知れず。(;△;)
生物としてのカニも、とくだん恨みはないけれど、あのデザイン!まさに「邪悪」を形にしたらこうなるであろうという形ですね。死骸はすさまじく臭いし。
僕の作品にカニっぽいデザインが多いのは、上記の理由で、「このキャラはいっちょ邪悪なデザインにしたいな〜」というときにデザイン言語として使用してるわけです。

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Q 木城先生がうまい!と思う食べ物とは、なんですか?
A 僕のプロフィールを読んだ人は分かると思いますが、僕は好き嫌い(食べられない食べ物)が異常に多いです。
そのかわり、食べ物に対する欲望が希薄で、そこそこ「いけるな」と思った食べ物は、毎日同じメニューで一週間食べてもまったく苦になりません。
はっきり言って、食生活は恐ろしく貧弱です。(^^;
焼きプリンなどのデザート類も、みんなが思っているほど年中食べているわけではないです。
編集者の人と、かなり高級なホテルのレストランなどで食事する機会もけっこうあるのですが、とにかく肉が食えれば「文句なし」、だけど「うめえ〜」と思うのは普通のラーメンだったりします。

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Q 先生は「笠子地蔵」が弱点と聞きましたが?
A 正確に言うと、「笠子地蔵」のストーリーそのものに弱いわけではないんですよ。
僕がホロリとくるのは結末ではなくて、とうちゃんが笠を持って町に出るけどひとつも売れなくて、帰るに帰れず、途方に暮れるシーンが弱いんです。
しかも、「まんが日本昔ばなし」の常田富士男の声でなくてはダメ。
あの情けない声が、も〜涙ぼろぼろっす。
有線放送で、内海賢治の語りによる「笠子地蔵」を聞いたこともあるんですが、センベエさんが楽しそうに笠を売ってるみたいで、泣けませんでした。
こればっかりは御大・内海賢治の芸をもってしても、僕の涙腺をゆるませることは出来なんだ。

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Q 木城先生が、ほんとにささいなことで幸せだなあと感じる時ってどんな時ですか?
A 昔、銃夢の連載が始まる前、実家にいた頃は、今はもう死んでしまった愛犬(小型の座敷犬)のいびきを聞きながら、暖かな春の日差しの筑波山をぼんやりと眺めている時などに多幸感を感じたりしたものですが、漫画家になってからは久しくそういったのんびりとした幸福感を感じることはなくなってしまいました。
今は、朝起きてきて、外の天気が良くて、気力が充実していて、やりたい仕事があり、それをやり遂げる自信もあって、理解して応援してくれているたくさんのファンがいると実感できるとき、「ああ、俺は幸せ者だなあ!!」としみじみ思います。

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